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2009.07.19 双旗鎮刀客
双旗鎮刀客
☆☆☆★
1990年 
原題:双旗鎮刀客


少年・孩哥は亡父の遺言に従って、嫁を求めて西域の町・双旗鎮へやって来た。
そこは凄腕の刀客・一刀仙率いる一味が暴れる、砂塵舞う危険な地だった…
----------------


孫海英出演、しかも武侠もの!
…ということで前からチェックしていたのですが
この度、DVDが手に入ったので鑑賞とあいなりました。
タイトルは原題通り「双旗鎮刀客」となっていますが、
内容的には、もうちょっと噛み砕いて「双旗鎮の刀客」みたいな感じがしっくり来ます。
「剣客」って言葉は日本語でも馴染みがありますが、
「刀客」って言い方はあんまりしないですからね。
で、武侠もの的には剣と刀って結構しっかり区別するので
やっぱ劇中で「刀客」と言ってるのに「剣客」と日本語字幕がついていたりすると、
そういう(自然な語彙という)事情はわかってはいても、ちょっと違うんだよな~とニヤリとしてしまうわけです。

閑話休題
監督は何平(フー・ピン)です。
年代はもうちょい後ですが、「天地英雄(ヘブン・アンド・アース)」とか撮ってる人。
孫海英で武侠、しかもガチャガチャ画面がうるさくなる前の、これくらいの時期の映画というと
「黄河大侠」なんかが否でも頭に浮かんできまして
(実際、画面作りというか、肌触り、質感、雰囲気はやっぱり同じでした。)、
観る前に期待値もだいぶ上がっていたのですが、、、
監督がしょせんは何平ということを、もうちょっと考慮しておいたほうが良かったかな(^^;
さすがに「黄河大侠」ほど完成度の高い武侠映画というわけではありませんでした。

とはいえ、
「用心棒」みたいな古典時代劇にも通じる過度の説明や演出を省いたざらついた空気や、
仰々しく盛り上げようとしないからこそ逆に感じられる、刻一刻と事態が煮詰まっていく緊張感、
そして武侠ものらしく展開されながらもこの映画独特の一瞬の剣劇の解放のカタルシス
(「内功」って単語もちゃんと出てくるので、コレはれっきとした武侠ものですね(笑))
ボーイ・ミーツ・ガールをウェスタン的殺伐世界観に放り込んでミックスという概略
などなど、
荒削りながら、なかなかの良作でありました。
レンタルには出回っていないので、買うならこの辺が今のところ一番安く手に入るかな。

孫海英的には、個人的な期待とはちょっと違いましたが
(何しろ悪の親玉・一刀仙役なのでw)、
しかしやはり芸達者だなぁとしみじみと感じられる演技っぷりでした。

やっぱこの人うまいです。


てなわけで、以下、鑑賞済みの人対象のネタバレで↓



・殺陣については、アクションそのものを楽しむというよりは
明らかに「一瞬」の緊張感を味わうというタイプだったな。
それはそれで、そういう風にちゃんと指向性があるから良いんだが、
最初のほうで宿屋の入り口で寝てた孩哥が足をババッと上げて起き上がったところなんかを見て
この子、結構動けるジャン、と感心しただけに、
その後、動き的な見せ場はなかったのはちょっともったいない気がした。

・こんな辺境の田舎みたいなところでも
ちゃんと子供同士のいじめってあるんだな~と変に納得してしまう(^^;
子供ってやっぱ残酷だよな…

・クライマックス前の円陣しっこワロタw
あれ絶対対面の相手にかかるだろ!
決闘前の張り詰めた空気のはずなのに
まさかこんなネタで奇襲をかけてくるとはw

・沙里飛がマトモな達人じゃないってのは、
どう見ても冒頭からして明らかだったからな~(^^;
それに希望を託して…てのがそもそも無茶なわけだし、
観てる方はその無茶っぷりがわかっているからこそ
劇中で希望を得て喜ぶ人たちの儚さというのも感じられるのかも。

・それにしちゃ、最後、コイツだけ何もおとがめなしで
まんまととんずらコイてるのにはイラッと来たが…(^^;
(せめて一刀仙一味の残党にボッコボコにされるとか
手柄横取りしようとして孩哥に切りかかって殺られるとかして欲しかった…)


・双旗鎮の人たちの、これまた他人事っぷりというか、
見事な付和雷同っぷりというか。
まあ必ずしも一色というわけでもなくて、
例えば「小辮子なんか嘘つきだ、逃げたんだ」という声と
「そんなことはない、きっと帰ってくる」という声というよーに
ちゃんと色取りがあったのは良いんだが。

・沙里飛が来る、ってことが決まって、
で、沙里飛が負けたらアンタらみんなピンチだってのに、
また思いっきり他人事でどっちが勝つだの賭けてるのにも笑ってしまった。

・好妹がかどわかされそうになるところで
誰も見てるだけで助けてくれなかったりするんだが、
しかしクライマックスで孩哥の前に立ちはだかってくれた鍛冶屋のオッチャンとか
やっぱみんながみんな、他人事というわけでもなかったのは良かった。

・だからこそ惨殺されてしまうのがやるせないというか、
まあおとっつぁんとか、みんなあの辺は
様式美的なシークエンスではあるんだろうけど(^^;
でも孩哥の奴、ビビってないでとっとと戦え!とヤキモキしてしまうのも事実だ。

・しかしおとっつぁんといい双旗鎮の人たちといい、
オッサン~爺の人たちの枯れ具合が実に渋くて良かったな~(笑)
それだけで舞台設定が身近に感じられる。

 
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