幕間090304:赤壁は燃えているか


それとも燃えて赤く染まったから赤壁なのか?

という定番の突っ込みはさておき、
何やら予想通りすごくアレなことになっているらしいと評判の
「赤壁 下部:決戦天下(邦題:レッドクリフ PartII)」のDVDを、一足先にゲットしました。
ちょっと諸事情により現在、体が壊れておりまして、
映画を観るために長時間座椅子に座っているというのが
微妙にキツいことになっているため、
まずは飛ばし飛ばしで鑑賞…というかつまみ食いしてみました。

てなわけで、具体的なネタバレ込み感想やら
細かい突っ込みやらはまた後に回すとして、
なんとなく、ファーストインプレッションとして感じたのは、
要するに、これ、別に赤壁でも三国志でもなんでもなくて、
七割くらいは、単に「やりたいこと」に三国志の皮を被せただけなんだなー、と。
ほんの30分くらいつまみ食いで、飛ばし飛ばしに観ただけでも
すでに頭の中で百回は「なんだかなー」を反芻しました。
ぶっちゃけ「これ、三国志でやる必要、なくね?」ってことなんだよなぁ。
勝手な印象ですが、作り手側の「三国演義」に対する「思い入れ」がぜんぜん感じられない。

だから、やっぱり
これを大々的に「三国志の実写化」とか言って売り出すのは「なんだかなー」だし、
私としても、少なくとも常人以上には思い入れのある三国志を、こんな風に好きに使って、
こんな風にいいように(まさに上等な料理にハチミツをぶっかけるかのように)料理して、
そしてこんな風に公に「三国志ってこうなんだよー」みたいに一般のアホ大衆に向けてアピールしやがったジョン・ウーの野郎に対して私が抱く感情としては、
古装ちっくに言うなら「豈有此理(ざけんな)」とか、「好大的胆子(調子に乗るな)」とか、「我一定要殺
かなり控えめに言うとそんな感じ。
なんかね、この「別にその題材(元ネタ)でそういうことやらなくてもいいのでは?」感、
NHKの大河ドラマによく似てる感触なんだなー。
(で、やっぱり、その元ネタに対して一定以上の思い入れがある身としては、
そういうのは許しがたく感じることなわけなんですよ。)
(この辺、例えば片山まさゆきのトンデモ三国志まんが「SWEET三国志」なんかは、
同じように好き勝手にいじり倒していたとしても、愛が感じられる。
元ネタが好きで好きでたまらんのだな、というのがよく伝わってくるので、
ぜんぜん「あり」だと思えるわけです。)

あと
今回は、「上部」の上映時間の七割がたを占めていた「金城orトニー・レオンのアップ」は
比較的少ない感じがしました。
まあ、つまみ食いだったからかも知れませんが。
でもなぜかダンコ二人の顔をアップに撮りたいというのはあるみたいで、
横顔で、お互いの顔が五センチかそこらすれすれで顔をつき合わせて
無理矢理カメラの1フレームに収まろうとしてるよーな
不自然な話し合いの場面は散見されてワロタ。

ついでに趙薇、最近「還珠格格」で初々しい小燕子役を観たばかりなので
そのギャップというのも大きかったのかも知れませんが、
なんかだいぶ老けたなーという印象が(^^;

そしてやっぱり、一見似たようなタイプでも、
張豊毅<<<<<<(越えられない壁)<<<<<<李雪健
だな、と実感。



とりあえず、これはファーストインプレッションなので、
まあ、ちゃんと観たところでそうそう変わるとは思いませんが、
観終わったらまた改めて記事を書こうかと思います。
こういう時、英語字幕がついてるとほんと理解が早くなって助かるね。

+++++++++++++

ところで、先日、本屋でこの映画(「上部」)のガイド本を立ち読みしたのですが、
尤勇とか巴森扎布のインタビューが載ってて驚きました。
まさかこの人たちのインタビューを、日本語で読める日が来るとは…
というか、単に私が面倒くさがり&中文検索能力が低いってのもあるかも知れませんが、
あんまりこういう風にメディアに露出することの多くない人たちだと思っていたので、
その意味でも感動だ。
(それとも巴森扎布って「北条時宗」の時にもなんか話してたのかな?
当時はムック本とかの存在があったのかどうか、怪しい気もするが。)

尤勇は「出番が少ないけど、少ない出番でキャラクター性を感じさせることのできる劉備を演じた」とか、
巴森扎布さんは「関羽は三国志で一番好きで格好良いので、その格好良さをきちんと演じられるように口数少ない演技をがんばった」とか、
そんなよーなことを言ってました。

あと張飛役として臧金生も出てはいたんだけど、この人はインタビューはなし…(^^;
…なんかこの「赤壁」の張飛の扱いって、どことなくPJ版映画「LotR」におけるギムリみたいな不遇っぷりがありますね。わかる人限定ですが。

 
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コメント

同じ三国志ファンと致しましては、管理人さまのご心中は小生にもよく分かります。あまり見ていないものについてあれこれと言うのはよろしくないことは分かっておりますが、あえて申し上げると、人形劇の方に軍配が上がるのではないでしょうか。あちらは呂蒙をあくどく描きすぎたことなどで若干問題点はあるものの、原作への思い入れは十分感じられるのであります。(今回もすぐ書きたがる悪い癖が出てしまいました。褒められたコメントでないと思われたらスパム扱いして消してしまわれて結構であります。妄言多謝)
by: 静香山人 * 2009/03/05 23:37 * URL [ 編集] | page top↑
>静香山人さん
べ、別にそんなおそるおそるコメントしていただかなくても…(^^;
私は人形劇を観たことがないので、つまり静香山人さんにとっては
人形劇が三国志の映像ものの原点、ということでしょうか。
機会がありましたらこの「赤壁(レッドクリフ)」も観られてみるのがよろしいのではないでしょうか、とは思います。
by: Manbo * 2009/03/06 22:51 * URL [ 編集] | page top↑

アホ大衆とか言い過ぎでしょ。
三国志に詳しいあなたからすれば、これを三国志と思い込んで楽しめる無知な大衆はアホに見えるんだろうけどさ。三国志にコダワリがあるってだけで随分上から目線だな。
by: 通りすがり * 2009/03/15 16:32 * URL [ 編集] | page top↑
>通りすがりさん
ご意見ありがとうございます。
ご指摘頂いた件ですが、別に「三国志に詳しいから」という根拠で上から目線で書いているつもりではなく(そもそも私なんかよりずっと詳しい人はたくさんいますし。)、
単純に、無知な大衆をアホと揶揄しております。

現実的な問題として、文化の受け手側の全体的なレベルが近年低下しているというのは
まぎれもない事実であると私は考えておりますし(とは言えこれは必ずしも受け手側だけではないとは思いますが)、
ここは私が自分の考えを書き散らす場所ですので、
そのことについての個人的な見解や、それに関する表現を改めるつもりも必要性も、特には感じておりません。

また、ここで私が対象としているのは、「他のみんなが観てるから」とか
「テレビで有名人が面白いって言ってたから」「泣けるから」などといった理由で映画を見に行くような人たちでありまして(よくある、劇場出口の観客を映して「感動しました!」みたいなことを言わせる映画CMに象徴されるような)
往々にしてそういった人たちというのは自分から積極的に何かに興味を持ったり、
興味を持ったものについて調べようとしたりすることをしません。
基本、口を開けて与えられるものを待っているだけです。
ですから、私の個人的な価値基準と照らし合わせて考えると、
少なくとも私程度のレベルでも、「無知なアホ大衆」と上から目線で蔑んでも良いかな、と判断した次第であります。
もちろん、そういった楽しみ方そのものを否定するつもりはありませんし、
そういった人々のところへ出向いて行って攻撃をするつもりもありません。
またそういった人々個人個人の人格までも否定するつもりもありません。
ついでに私自身としましても、そんなにいつも張り詰めていたら疲れますので、
無気力になってそういう状態に自分が陥ることもよくありますが、
その辺は、私、えせ君子ですので、都合よく自分のことは棚に上げてスルーしますが、悪しからずご了承ください。
by: Manbo * 2009/03/15 22:27 * URL [ 編集] | page top↑

>古装ちっくに
あと「是可忍、孰不可忍」というのもありましたね。
>無知な大衆
小生も同じような人間の一人といえましょう。赤面致しております。
by: 静香山人 * 2009/03/21 22:54 * URL [ 編集] | page top↑

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