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2008.07.28 上海ルージュ
搖阿搖 搖到外婆橋
1995年 中国、フランス
原題:搖阿搖 搖到外婆橋 / Shanghai Triad


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1930年代。
叔父の口利きで田舎から上海にやってきた少年・水生は
黒社会(マフィア)のボスの妾である歌姫・金宝の付き人をやることになった。
一人の田舎者の少年の目を通して描かれる、
黒社会の権力争いとその中の愛憎の七日間の出来事。
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李雪健祭り…というか、まあ祭りというほどでもないんですが、
その出演作繋がりということで観ました。
またもやコンリー主演で、監督は張藝謀(ちゃん・いーもう)であります。
「酔拳」がなんだかんだ言いながら結構楽しかったので、
似たようなジャンルを続けてはまずいと考え
全然関係ないジャンルのこの映画を鑑賞予定リストの中からピックしたという次第です。


というわけで映画の内容ですが、
面白かったです。
物語の主体となるのは金宝やボス、その義兄弟たち、といった具合に
その時代のメインの舞台上の人たちのやりとりなわけなのですが、
それがあくまで水生の目を通して描かれる形なので、
語り口が感情的にならず、かなり冷徹な
(一種、「引いた」位置からの)視点となっておりまして、
これがこの時代の人間の欲、愛情、寂しさ、そういったものを
引き立たせる効果が出ていると思われます。

そして、黒社会が舞台ということで
やっぱりサスペンス要素もちょっとは入ってくるんですが、
これも水生の視点なので、つまり自然に我々観客が得られる情報が制限されるわけです。
なので、その辺でネタとしてはそこまで大仰ではないにしても、
サスペンスっぽい謎を勘繰る楽しさというのもいくらかありました。

++++++++++++++++++++++

目当て(というか鑑賞のきっかけ)の李雪健は
間の悪い、いかにも大成しなさそうなタイプの中年のおじさんを好演しておりました。

こんな顔してパフォーマンスに拍手してるクセに、
台詞では「あんなアバズレはどうせ旦那様が飽きたら捨てられるだけだ」とか
ヌケヌケと話しています(笑)
なんかこの人、妙に舌たらずな感じの喋り方が楽しいんだよな。
(「始皇帝暗殺」のインタビューの時もそんな感じだったので、演技ではなく地らしい(笑))


コンリーも良かったです。

イヤ~な感じのお高く留まった女っぷりはさすがというべきか。
つーか、私的には、最近、章子怡はナシだけど
コンリーはアリかな、という気になってきました。
なんかどっちもお高く留まったイヤな女なんだけど、
章子怡のほうって自分から選んでそうしてるくせに悲劇ぶるところがあるから嫌い。
コンリーは結構ちゃんと選択したことの責任を自分で取ってるからまだマシだな。
(いや、まあどっちも役の上での話ではあるんですが…(笑))

しかし、なんとなく、
いろいろソフト面においてもハード面においても、
「満城尽帯黄金甲(邦題:王妃の紋章)」と似ているよなーというところのある映画でした。

こういう絵とかもね(笑)
これは張藝謀という監督の特色ということなのかな。


つーわけで、
1930年代という、ほぼ現代劇ですが
出てる役者さんが好きとか、
この辺りの時代が好きとか(いま放映中の「新・上海グランド(新・上海灘)」なんかと
題材や舞台はまさに同じですよね)、
その辺ならハズレはないのではないかと思われます。


以下ネタバレ↓
・なんでも手に入った金宝なのだけど、愛だけは手に入れることができなくて、
三日目あたりに夜中に一人で荒れていたのはそんなところからか。
(宋二爺が自分を手に入れるために行動を起こすだけの度胸がなかったので
怒っていたってことね。)

・とにかくずっとイヤな女として描かれる金宝なんだけど、
翠花の男が自分のせいで死んじゃって、大ショックを受けて、
その辺から阿嬌なんかとも触れ合って心を開いていって、
最初の頃にはツバ入れたりと何気に黒いことをしてた水生も
いつしか仕える相手として認めるようになってたってことだな。

・水生はとにかくドン臭い様子が、確かにいらつきました(笑)
しかも鈍いくせに一丁前にプライドだけはある、みたいな。
すごく、かわいくないですね(笑)
金宝が、ありがちな「田舎から出てきた少年の純真さに打たれて、次第に心を開く」
みたいな陳腐な展開にはならなかったのは、
いまさら何をという感じだが、現実的で良かった。
(いや、そういう展開そのものがダメというわけじゃなくて、
少なくともこれはそういう映画じゃないってことね。)

・島に来ていろいろあって、そういう風に変わった金宝が
最後にあっさりとああしてSATSUGAIされる最期を迎えたのは
やっぱりそれなりに哀れというか、人の世の非情さだ。
何故かショック自体はそれほどなかったんだけど。

しかし、<以下「王妃の紋章」のネタバレを含むので背景保護色>
なんか最初にも書いたんだが、
→ボスの女が実は浮気してました
→ボスの女はボスの手下と組んで反乱を計画してました
→ボス、事前に察知して全てつかんでおりました
→最後、ボス(割と悪人)が生き残って非情さを訴えて終わりました
というストーリーの構図は、
やっぱアレとだいぶ似てるよな~(^^;
まあ、あっちとこっちでは、描こうという主体が
あちらは「ボス」のほうに対して、
こちらは「ボスに運命を翻弄された女」のほうにより重点が置かれている、という点で
違いはあるんだけど。
</ここまで>

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