・ストーリー繰り返しになりますが、
ギミック(いかに予想の裏をかくか)を重視するあまりに、
時として整合性や論理性、
それに「視聴者を納得させることを放棄している」場合が見られたのは
やはりなんというか… うーん(^^;
言ってみれば、
「
そんなどんでん返しをやって、誰が喜ぶの?」
と言いたくなるよーなパターンが、しばしば見られました。
これは「天下第一」でも同じだったが。
シリーズによって当たり外れが結構ありましたが、
ハズレを引いてしまった場合は、
本当に種明かしをやっただけで、あとは勢いでまとめて行くようなところもあったので、
これも個人的にはちょっとつらかった。
そしてあの大結局
これまた最終回のところに書いたことの繰り返しになりますが、
「四十集やって、まとめがコレかよ?」という肩透かし感というか(^^;
やっぱり「秦檜を倒してめでたしめでたし」にはならんだろうというのは
最初からわかっていたことであって、
「それじゃ、どういう風に着地点に向かうんだろう?」というのが
注目されていたんですよね。
そこに、結局予想以上のものは何も出てこなくて、
淡々と消化しただけ、という感じのあの終わり方だからな〜。
「終わり良ければ全て良し」といいますが、
こうしてラストで点を取れなかったというのは痛いです。
あとこれも前に書きましたが、
やっぱりギミックのためにあっさりと人を殺す、退場させる
これがどうしても気に食わない。
あまりにも必然性がなさすぎるというか、
要するにこの王晶って人は、
キャラクターを舞台装置のひとつとしか思ってないんじゃないかというか。
当然ながらドラマというメディアは、
一面では、作り手から視聴者への一方通行ではあるわけなんですが、
別の一面では、ドラマの物語を進める中で、
視聴者は作り手との間で、
世界観や、その中に存在するキャラクターというのを「共有している」と思うわけですよ。
そこへ、突然一方的に、「用済みだから」ということで
ぽいと捨てられてしまっては、
とうぜん抵抗や反発があるわけです。
特にこの王晶って人の作品の場合は
「ギミックのために殺した」という印象がとても強い。
なんつーか、言ってしまえば「誠意が感じられない」というか。
知ってる人にとっては当たり前のことというか、
はなから王晶に何を期待してたんだという感じかも知れませんが
まあ、ループしそうなので、この辺にしておきますか(^^;
マイナスポイントばかりあげつらってきましたが、
このギミックがカチッと決まったとき
これは素直に評価できます。紅花盗編とかね。
やや最後のまとめに肩透かし感はあったけど
無路山荘編なんかもオチであっと言わせられたという点では
成功だったと言えるでしょうか。
ただ、回想シーン捏造、変面、毒、薬、その他
ギミックのために便利なアイテムを使いすぎたというのはあるので、
途中から、もうぜんぜん画面に映ってることを
信用できなくなってしまった…というのは
文字通り「やりすぎた」ってことなんだろう(^^;
映画「老鼠愛上猫」なんかはほとんど粗が見られずに
比較的きれいにまとまっていたわけで、
この王晶って人は、基本的に
長編よりも短編のほうが向いてるということなのかも知れないね。
(つーか長編だとどんどん時間が経つに連れてボロが…^^;)
スナック菓子のような、口当たりは良いけど
一袋食べ続けると胸焼けしてウンザリ…という感じだと言えるだろうか。。
・音楽可も無く不可も無く。
あんまりこれは格好良い! 燃える!という曲はなかったよーな気もします。
OP、EDは悪くは無いのですが、
ちょっと劇中でEDの曲を多用しすぎた感はある。
特に中盤以降、三角関係のグダグダに伴ってED曲が流れてきたため
途中から曲がかかっただけでうんざりしてきてしまったのはマイナスだ(^^;
それにしても、改めて考えるとOPの曲って、
「最後は犠牲になっちゃうんだぜ」とか、
「歴史でもう決まってることだからどうしようもないんだぜ」とか、
歌詞の内容、ドラマの最後のオチまでまんまネタバラシですね(笑)
というか、逆になんかこの
丸投げエンドの言い訳くさい感じもするなー(^^;
・アクションこれも特に評価するべきポイントはなかったかな。
脇下刀、袖中剣、反手剣といった具合に
武侠ものとして基本的なレベルのガジェットは押さえてありましたが、
アクションそのものが見せ場となるようなほどのものはなかった。
あ、でも「比翼双飛剣法」みたいに、
武功をうまい具合に仕掛けに組み込んできたのは
お、やるなーと思いました。
・キャラクターキャラクターはちゃんと描けていました。
中盤以降、ギミック最優先のおかげでかなり不条理な展開になってきて
オイオイという感じになったところもあったのですが、
その中でも鑑賞を続けられたというのは
キャラクター力によるものというのが大きいです。
特に閻鐵心、關玉樓といった
一癖も二癖もある親父どもが活躍するのは
やはり素直に楽しかった。
もちろん
ドSヒロイン・扁素問も大好きです(笑)
確か初登場の頃の感想で
「この娘がいちばんかわいいと思う」と書きましたが、
その直感は間違いではなかったようです(笑)
平常もクールで熱い二枚目ということで素直に格好良かったし、
東郭仁もギャグがクドイのは大概にしてくれという感じはあったものの
コメディリリーフとしては和んで良かったです。
風一陣も良い意味で頭の悪い真っ直ぐ突撃モードになってる時は良かったし、
楽千千も特技を活かす場面では生き生きしておりました。
鳳来儀はいかにも王晶ものの女侠だなーという感じではありましたが
チャキチャキと動いているときは良かった。
ただ、やっぱりあの三角関係はいらんよね(^^;
正直、話が無駄にもたついただけだったという印象だ。
だって答えが明らかなのに、いつまでもグダグダとループしているんだもの。
この辺は、やるにしても、もうちょっとうまく見せて欲しかったです。
あと、やっぱ何度も書いたけど、
結局のところ、突き詰めるとキャラクターが舞台装置のひとつにしか過ぎない、
という下地があるからなんだろうな。
なんか、楽しいし、好きだったんだけど、どうもキャラクターに対して
観ているこっちもそこまで強い愛着が持てなかったというか。
たいていのドラマでは、観終わった後でも、
ときどき一緒に時間を共有したキャラクターたちを思い返したりして、
ああこんなことがあったよなーと感慨にふけったりするのですが、
なんか、王晶のドラマのキャラクターって、それがないんだよね。
物語が終わって、はい、おしまい、で、もう自分の中からは出て行っちゃった感じ。
微妙に意味不明なことを書いているかも知れませんが、
今回、初めてフルバージョンの王晶作品を見たということで
自分の中である程度の戸惑いと、それから「天下第一」の時に感じた違和感
これがはっきりと形として掴めたというのは大きかった。
もちろん、観て損したとは思わないんですけどね。