あらすじ問い詰められてもジェベの隠れ場所を言わない郭靖は
痺れを切らしたテムジンの息子ジュチに危うく切られそうになるが、
すんでのところで隠れていたジェベが助けに入った。
話の流れでジェベはテムジンの部下ボルジュと一騎打ちをすることになり、
加えて自分の申し出た一騎打ちを受けてくれた借りとして
弓のみでボルジュを倒すと豪語する。
ボルジュが放って地に落ちた矢を見事な馬術で拾い反撃するジェベ。
戦いは結局ボルジュの勝利に終わったがボルジュは敵の助命をテムジンに願い出、
またジェベの技量に感服したテムジンもジェベを配下として迎え入れたのだった。
ジェベを庇ったその気骨を認めたテムジンは郭靖をも手元に迎え入れることにし、
こうして母と共に郭靖はテムジンのもとへと移住した。
部族の子供たち、なかでも特にテムジンの子トゥルイと友情を育んだ郭靖は
トゥルイと義兄弟(アンダ)の契りを結んだ。
トゥルイの妹・コジンとも子供らしく結婚ごっこなどをして遊んだりしているその頃
テムジンの元へ金からの使者が来ていた。
蒙古の諸部族をまとめた功績としてテムジンに金の官位を与えるというものだ。
使者はあの完顔洪烈とその兄だった。
臣下の礼を取り迎え入れるテムジンであったが、金には別の狙いがあった。
テムジンとその義父オン・ハーンにのみ官位を与えることによって
オン・ハーンの実子セングン、そしてテムジンと同等の力量を備える義弟ジャムハの間に
溝を作り、蒙古を内部分裂させようという企みである。
一方でテムジンの方も金に臣従を続けるつもりはなくいずれ金を倒すことを考えていた。
久しぶりのアンダ(ジャムハ)との再会を喜ぶテムジンであったが
ジャムハの顔には時折影が差していた。
とはいえナイマン族の突然の急襲をもテムジンとジャムハの用兵によって退け
金の皇子二人はオン・ハーンと謁見するのだった。
Pick Up・高圧的なジュチに反発する郭靖ですが…

大人のみなさんは笑って見てないで止めてあげなさいよ(^^;
ジェベの「子供相手に恥ずかしくないのか」という突っ込みも当然です。
・そして大迫力の一騎打ちが始まった。

この定点カメラでニ騎がドドドと画面奥に向けて走ってから旋回する構図
音楽と相まってすごいかっこいいです。
日本にも流鏑馬ってのはありますが
このスピードで旋回してる相手に馬上で矢を打って当てるってのはスゴイぜ。
それをかわすほうもね@@
この一騎打ちの場面、
不安げに父汗の袖を掴むジュチを父汗はその都度、なだめてくれています。
なにげない描写ですが、ちゃんと息子として愛情を注いでくれているというこの描写
結構後のほうになって意味が出てくるのです。
・ジェベは飛んできた矢を口でキャッチして即リロード完了、必殺・多弾撃ち!
で、飛んできた三本の矢をボルジュも馬上でアクロバティックに叩き落とすという…
前回あんなこと書いたけど十分に人外バトルだな、これは(笑)
・そして戦い終了
あくまで「母さんが客人から物をもらうなって」と言い張る
素直なんだけど妙にガンコなところが、郭靖のいいところだよね。
そんな郭靖に、大汗は何かを見出したのかも知れません。
いっぽう死力を尽くして戦った二人はお互いを称え合い友となった…
少年が初めて見た男の世界はまぶしいものなのでした。

潮が引くように騎馬の兵士たちは去っていきます。
まるで夢のような出来事でした。
・そしてすっかり仲良しさんになった二人

この辺のノリは基本的に丘道士と江南七怪のあたりと変わらないけど(笑)
でもやっぱりどこかこちらのほうが現実感はあるよね
(リアリティがあるとかそーいった観点での「現実感」ではなく、
極端な言い方をするとあっちは「漫画的」だけどこっちは「大河ドラマ的」というか。)
・荒々しい大人たちを相手にしてずっと気を張っていた靖儿ですが、
母さんが戻ってくると泣いちゃうあたりはやっぱり子供です。
こういうのはなんだかほっとする。
・で、翌日、ノリノリで他人の家を解体する前にまず説明をしましょう(笑)>蒙古の皆さん
こうして親子は蒙古の住人になったわけなんですが、

しかし相変わらず風景の美しさはさすがだなぁ。
これはエンディングでも使われている場面ですが、ため息が出ますね。
・そして「羊や犬としか話せない人見知り」だった靖儿も
すっかり同年代の子供と取っ組み合う子になったのがまたなんとも感慨深い。
あと「好きな子に対していじわるしちゃう」というコジンも
いかにも子供らしくてかわいい(笑)
トゥルイも小学生かそこらの子供っぽく、クリクリしててかわいらしいです。
・大人たちの真剣な場に乱入して平伏する悪ガキ二人の図は和むし、
それに郭靖が蒙古の生活(人々の中)にすっかりなじんでいるというのもわかる。
そしてその後の自分のパオに戻ってのお母さんとの一場面は
いかにも年頃の男の子とお母さんといった感じで、
郭靖は本当にお母さんに愛情をたっぷり注がれて育っているなーというのがわかります。
まったりした描写ですが、結構情報は多いですね。
・子供たちに銀子を投げ与える完顔洪煕にはワロタ。
どこぞの占領軍かあんたらは…
その後の大汗以下による、やる気のない万歳三唱にも笑いました。
・完顔兄弟のダメ兄貴&しっかり者の弟という構図も描かれていたな。
楽屋裏で兄貴のダメさ加減に呆れて怒る弟とか、
空気を読まずにセングンの目の前で「どうせ名ばかりの官位なんだから」とか
とんでもない失言をかます兄貴とか(笑)
・今回の大汗が兵が揃うまでの時間を数えているという描写も
結構のちのちまで出てくる。
前のシークエンスでは金はテムジンと表面上は友好(主従)関係を保ちつつ牽制し、
今度はテムジンもまた金をいつか倒す心積もりだということもわかりました。
そして、金側はテムジンとジャムハを仲たがいさせるべく
あからさまにジャムハをシカトしたり、
ジャムハもまたまんまとそれに乗せられて顔を曇らせたりしているわけです。

おじさん二人の相撲バトルとか、
二人で気兼ねなく汗を流す様子とか、
そしてジャムハに頼まれると二つ返事で承諾するといったように
アンダのジャムハはテムジンにとって心を許せる人物であることは
間違いないでしょう。
しかしその逆はどうかというと、
ところどころの
「簡単に手に入るものなど興味はないし邪魔なだけだ」
といった意味深な発言で影が見えます。
・さらにオン・ハーンの息子は
トゥルイのようなお子様にまで「腰抜け」とナメられているし…
・お風呂出てすっきりしていたところに襲来したナイマン族ですが、
夜で真っ暗なのに二人ともちゃんと夜目が効いてるんですよね。
放牧民族の蒙古人って、視力は本当に世界一良いらしいです

・オン・ハーンは出番そのものは少ないんだけど
このかしこまった二人の背中を黙ってバシッと叩くだけで応えるという描写だけで
どういう人で、二人とどういう関係なのかがわかってしまうから良いよね。
ところでこのオン・ハーン、一周目は知る由もなかったことだけど
北京語音声あててるのは桃花島主の中の人とたぶん同じだな…
(この人に限らず、声がかぶってるのは結構少なくない)
・で、最後は悶々としたセングンのアップで〆!
ほんと相変わらず唐突に終わるね(笑)
冒頭の一騎打ちは迫力抜群
戦った後お互いを認め合って友となる展開もお約束ですが熱いです。
そんなジェベを受け入れる大ハーンの器の大きさも良い。
こうして蒙古に移り住むことになった郭靖がアンダと親愛を深めたり
大人の世界を徐々に垣間見ていくという流れと平行して、
テムジンに対する金の謀略という本筋の流れが進んでいきます。
テムジンはジャムハのことを特に意識もせず
自分と同等の者として考えているようです。
そのためにテムジンにとってジャムハは心を許せる存在となっているのですが、
ジャムハは逆にそのことが気に入らない…というか、
意識されないからこそ劣等感を感じているところがあるようです。
金の謀略はその辺りの鬱屈としたものに対する
まさに引き金として作用しつつあるということでしょうか。
だからこそそういったことを忘れて童心に帰り
取っ組み合いの相撲を取る二人の姿は微笑ましいものがあります。
この相撲もわざわざ時間を取って入れてきただけあって
退屈なものにはしないようにという心意気が見受けられました。
この辺の近接間合いでの技法はいちおう郭靖も
成長過程で自然に身に付けてるものだしね。
一方のセングンはただでさえもともとテムジンに対してアレなところがあった上に
「我が方が不利なので撤退したほうがいいです」といった直後に
あっさりテムジンが敵を片付けてきてしまったため面目丸つぶれのようです…
しかしこの辺の展開を見てると
これが武侠ものだということをすっかり忘れて
普通にチンギス・ハーンを題材にした大河ドラマでも悪くないんじゃないか
という気になってくるから面白い。
いずれ本当にこのクオリティで作ってくれないかなー。
「笹竜胆・モンゴル三代」とか(笑)
意外な役所で再登場した完顔洪烈は
ダメな兄を支えるしっかり者の常識人ということで
これまでに描かれた惜弱に対する細やかな心遣いのこともあり
一見すると肩入れしたくもなるのですが、
でも「目的」を兄に話すシーンで
やっぱり悪者だったかと思ってしまうんですよねー。