1995年 香港
原題:刀-------------------
「宿命の地」と呼ばれるとある荒んだ町に、刀鍛冶の一派が住んでいた。
その弟子の一人、テンゴンは物心つかないうちに父を亡くして師に育てられていた。
ある時、ふとしたことから父の最期を知ったテンゴンは
父の形見である折れた刀を携え、その仇討ちに旅立とうとするが…
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なんだかもうとりあえずそっち系の映画なら
なんでも良いのかって感じになってきましたが
(自分でも何でこれを観ようと思い立ったのかよくわかりません)、
新しいドラマを観始めると他の事ができなくなるため
溜まっている映画を消化するという期間なのであります。
てなわけで、この映画、
監督・製作・脚本はすっかりおなじみの名前となった徐克(つぃ・はーく)
主演はドラマ版「七剣」の大師兄こと趙文卓であります。
西部劇のような荒んだ世界を舞台にした一大復讐劇です。
なんというか、
とても評価が難しい映画です(^^;
「
終わり良ければ全て良し」
この言葉がまさにぴったりかも知れません。
映画は、「語り部」として刀鍛冶の娘が随所でナレーションを入れるんですが、
これがまた「
東邪西毒(楽園の瑕)」みたいな、
なんともいえないかったるさというか、乙女ドリーム満載というか…
何とも古ぼけてかさついたフィルムの色調、決して親切とはいえないカメラワーク、
視点が散漫なストーリー運びなんかと併せて、
「残念ながらこれはちょっと失敗だったかな」と感じさせるのに十分でした。
ところが、それを我慢して鑑賞を続けていると途中からおや?となり、
そこから一気になだれこむクライマックスの殺陣の凄まじさ。

とにかくこれは凄い。静止画だとその凄さの十分の一も伝わらないのが悲しいところですが。
うーん、これを見せ付けられては、
なんか結局、楽しかったんじゃないの?と思わざるを得ません(^^;
絶対騙されていると思うんだけど、その騙されっぷりが心地良い。
正直、今までずっと趙文卓をナメてました。
この人、こんなにすごかったんですね。

ネタバレ抜きの範囲ということで
なんとも奥歯に物が挟まったような言い方をしましたが、
とりあえず、観ている最中はともかくとして
観終わったら「は〜、楽しかった」という気分にはなれます。
もうちょっとカメラワークを考えて欲しいとは思いますが、
クライマックスの殺陣はほんとにすごい。
このためだけに観ても良いかも知れません(笑)
武侠ものが好き、
乾いた砂を噛むような血生臭い世界観が好き、
アクション好きならぜひ、という感じでしょうか。
↓以下ネタバレ
・てなわけで、正直かなり視点が定まらずに観ていてタルかったというか(^^;
特にチュタオの存在意義ってなんだったんだろう?とか
そのチュタオと絡んだあのエロい女の人はいったいなんだったんだろう?とか
正直、このヒロイン(リン)の存在意義自体なんなんだろう?とか
乙女の妄想語りはいったいなんだったんだろう?とか、
キャーキャーうるさかったな、とか、
わけもなく主人公火あぶりとかはなんだったんだろう、とか
いろいろあるんですが、
この辺は、たぶん考えるよりも感じる世界なので、考えたら負けだな。
最後も本当に妄想ヒロイン状態だったし(笑)
あとまあ、いちおうこのヒロインの一人称という語り口があったからこそ
単なるアクションをドバッとやって終わり、というわけではなく
妙な余韻が残ったというのもまた事実だ。
観ている間はかなりかったるかったけどね(^^;
・とにかく、獨臂刀法を身に着けてからのテングンの格好良さ。
これが全てでしょう。
袖をはためかせて風のようにクルクル回ってズバズバ切っていくのが格好良すぎる。
さらにチェーンで強化されてからは殺陣のバリエーションも増えて
もっと楽しくなった。
年代ものってことで、もうちょいこのスピード感を維持しつつ、
動きをわかりやすくカメラが捕えてくれても良いんじゃないかと思わんでもなかったが、
それでもこれだけ動ける趙文卓はさすがだ。
ほんと、それまでのタルさをラスト十分でいきなり帳消しにされた(笑)
遅い遅い遅い遅すぎる!ってどんどん回転が上がっていくのに燃えない人は男じゃないですね。