◎できごと1、喧嘩別れはしたものの、そのままでは収まらない石秀は
夜半、逢引しようと楊雄の屋敷へ忍び寄る如海を待ち伏せて切り捨てた。
さらに巧雲を拉致して翠屏山に捕らえておき、楊雄に事の次第を伝えた。
なおも石秀の言葉を信用しない楊雄だったが、
さすがに愛人を殺されて目の前で取り乱す妻の姿を見ては真実は疑いようもない。
楊雄は妻を殺害し、石秀、そして同行を願い出た時遷と三人で
梁山泊入りを決めたのだった。
2、梁山へ向けて旅を続ける三人は祝家荘という村を通った。
そこの酒屋で食事をすることにしたのだが、店主に肉がもうないと言われる。
仕方なく酒を飲むのだが、時遷がどこからか鶏を盗んできて調理してしまった。
気づいた店主に糾弾されて言い争いとなり、
三人は梁山泊の者だと誤解された上に、その誤解も解かずに梁山泊の者として
祝家荘の軍隊に追われることになった。
激しい立ち回りの末に楊雄と石秀は血路を開くのだが、
道に迷っている間に時遷が捕まってしまった。
3、祝家はその一帯で大きな勢力を誇っており、
近隣の荘も身を寄せていた。
扈家荘の娘、扈三娘は祝家荘との親善のために、
祝家荘の三男・祝彪に結婚を迫られていた。
祝彪のことが気に入らない扈三娘は、彼が梁山泊の宋江を捕らえたら
その時結婚してやると条件を出した。
4、梁山にやってきた楊雄と石秀に対し、
晁蓋は逆に「梁山泊の名を騙って盗みをし、その名を貶めた」と怒り、
縛って追い返してしまった。
しかし宋江を始めとする他の兄弟たちから説得され、
さらに呉用の祝家荘は兵糧の補給拠点の確保としても大きな意味を持つとの言を受け
祝家荘との全面対決を決めた。
宋江を総大将とし、楊雄、石秀と合流した梁山泊軍は
まず斥候として二人を祝家荘へと向かわせた。
5、祝家荘に潜入した石秀は、酒屋の老人から付近の地理について
情報を得ることに成功した。
楊雄は密偵だとばれて祝家荘に捕まってしまったが、
楊雄が道を連行されていく途中で、石秀は祝家荘の兵たちが赤い提灯を目印に
宋江を狙うという話を聞くことができた。
6、密偵が捕まってしまったとの知らせを受けた宋江は出撃を命じた。
祝家荘の中心・独龍岡まで攻め寄せる梁山泊軍だが、
堅く閉ざされた門を前に攻めあぐねているその時、
火矢を始めとする敵の奇襲に崩され、撤退することになった。
夜の闇の中、仕掛けられた数々の罠や林に潜む神出鬼没の伏兵、
そして行けども行けども出られない複雑な地形の前に
絶体絶命の危機に陥る梁山泊軍であったが、
かろうじて石秀と合流できたため、彼の情報のおかげで撤退に成功したのだった。
7、一方、不安になった晁蓋は林冲と呉用を派遣して宋江を連れ戻そうとしたが、
宋江は祝家荘を討たなくては戻れないとこれを拒んだ。
翌日、再び独龍岡へ攻め寄せた梁山泊軍に対し、
扈三娘に煽られて猛った祝彪が一騎打ちを挑んだ。
迎え撃った梁山泊軍の秦明相手に敗れた祝彪は乱入した扈三娘に助けられて城内へ戻り、
そして扈三娘と秦明の対決にさらに女好きの王英が割り込んだ。
腕の上では扈三娘を上回る王英だったが、扈三娘を傷つける気がなかったため
縄をかけられて捕まってしまった。
王英を助けるべく両軍入り乱れての乱戦となり、扈三娘は敵の総大将・宋江を狙う。
秦明も捕まってしまい、扈三娘に追われて逃げる宋江の前に援軍の林冲が駆けつけ、
扈三娘は林冲に敗れて捕らえられたのだった。
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◎かんそう・予想外に楊雄落草編がはやく片付いてしまい、
そしていよいよ、やっとのことで本格的に梁山泊の戦いがはじまった感じだ。
いままでも一話完結はせずに続く…てな形になることは何度もあったけど、
今回は正式に前・後編の二部構成ってことで、こりゃ盛り上がるぞ!
・そんな感じで順に見ていくが、まず落草編は
前回、逢引情報を得ていた石秀が
現場を押さえようとしたのは、まあいいんだが
問答無用でSATSUGAIしてしまったのには爆笑した。
いや、あんたそりゃ確かに許せん相手ではあるんだが、
兄貴の前でちゃんと証言とかさせたほうが良かったんじゃないか?(^^;
兄貴が夜勤の間に家に押し入って嫁さん捕まえてるのにも笑ったし。
・結局、最後に本人の口から直接聞くまで石秀のことを信じてくれなくて、
さんざん「見損なったぜ」とか言ってた石秀なんだが
ことが済んだら謝罪とか特にナシであっけなく仲直りしちゃってるのも、
まあなんというか、細かいことにはこだわらないのが好漢ってことか(^^;
・で、後半
いざ「替天行道」と言ったものの
具体的に何をどうするというわけでもなく
そのままのらりくらりと毎日過ごしていたら
闘志がすっかり萎えかけていたというのはワロタが、
しかし官府と仲良くしている祝家荘と今回、全面衝突するということは
いよいよ本格的にお上に弓を引くことになったってことでもあるんだよな。
梁山泊が動き始めたということにわくわくする反面、
やはり不安もあるのであった。
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◎人物まとめ・楊雄(よう・ゆう)なんかこれまで山賊になることについてずいぶん躊躇していたのに比べると
ずいぶんあっさりと梁山泊行きをOKしたなという感じはあるが(笑)
でも盗んだ鶏を食べるのを拒否したりとか、
根本的な部分でのまじめさは変わってないのかな。
でもまじめなのはいいんだけど、機転は利かないのかなんなのか
怪しい変装して潜入して速攻で捕まってるのには爆笑させていただきました。
・石秀(せき・しゅう)…楊雄の義弟楊雄と石秀って二人並べると絶対楊雄のほうがスペック高そうなんだけど、
なんかふと気がついてみたらこっちの弟のほうがだいぶ実績を上げている気がする(笑)
上にも書いたけど、黒だと思った相手は躊躇せず
ザクザクッと包丁でSATSUGAIしてるのには笑ったが。
・時遷(じ・せん)…こそどろ相変わらずこそ泥というのは
中途半端に武芸が出来る人よりもずっと活躍の機会に恵まれますね。
そしていかにもなこそ泥タイプらしく
ちゃっかりした性格なのもまた美味しい。
わざわざ鶏パクって逃げるのにも爆笑した。
あっという間に終わっちゃったけど、
この三人での道中も結構楽しかったな。
→祝家荘の人たち| ・祝彪(しゅく・ひょう)…祝家荘の宗主・三男 |
 | 今回のシリーズの敵役となる祝家荘の三人兄弟の末っ子。 ちなみに上の二人は祝龍と祝虎だ。 まあ、なんというか、ただの口だけ野郎のボンボンという印象。 |
| ・扈三娘(こ・さんじょう)…扈家荘の娘 |
 | 「一丈青」と呼ばれる。 前回あんなことを書いたけど、 この人は物語に登場する女性の中でも 数少ないまともな人のようだ。 まともどころかそんじょそこらの男顔負けの強さという スペックの高さも誇っているぞ。 |
| ・扈成(こ・せい)…扈三娘の兄 |
 | 妹がキケンな発言ばかりするので ヒヤヒヤしている兄貴。 祝家荘はこの扈家のほかにもう一つ 李家という近隣の村をまとめているらしい。 |
→梁山泊の人たち・宋江(そう・こう)公明哥哥はとりあえず行って来ますとやる気を出して出陣したものの
いざ実際に軍を率いて戦うとなるとからっきしだし
味方の軍もまさに烏合の衆という感じで軍として機能していない感じだし(^^;
しかも基本、おみその人なので、敵に「あいつを狙え!」って狙われると
途端に逃げるしかなくなってしまうという(笑)
同じ総大将でもこれが晁蓋哥哥とかだったら、
向かってきた相手ともちゃんと戦えるんだろうけどね(笑)
・李逵(り・き)…黒旋風相変わらず鉄牛は鉄牛らしく頭が悪くて和みました。
静まり返った独龍岡の前で悪態ついて、戴宗に怒られてるところとか
もうすっかり漫才コンビだ。
こいつこの前のニセ黒旋風騒動の時も笑ったんだけど
一人称が爺爺なんだよね(笑)
| ・秦明(しん・めい) |
 | なんかいつの間にか加入してて いつの間にか背景にちゃっかり映ってて、 で、今回ちゃんと出番ももらえて名前が発覚した人。 一応、清風塞の一件の時に仲間に入ったらしい。 中の人は言うまでもなく、おなじみのあの人だ。 今回は狼牙棒(あのトゲつきの物騒な得物)を振るって戦い 見事に祝彪をやっつけたのだが、 その後乱入してきた王英に出番を横取りされるわ 追撃戦ではロープ作戦にからめとられるわで 安否が気遣われるところである。 |
・王英(おう・えい)…矮脚虎なんだかんだでこいつも結構出番が多い。
今回は女好きというパーソナリティのおかげで
扈三娘と絡むことになった。
しかもこんな面して、こいつ結構動きもすばしっこくて強いんだよな。

本気で殺るつもりならとっくに勝負はついていたと思われる。
結局捕まったけど(笑)
・晁蓋(ちょう・がい)…梁山泊の頭領呉用と宋江の二大巨頭に説得されれば
頷かざるを得ない得ない晁蓋哥哥でした。
総大将はどんと構えておくものです、なんて口車に乗せられて
結局、宋江を行かせはしたものの
待ってる間に不安になって心配でやきもきしているところは
まるで子供の帰りを待っているお父さんかお母さんみたいだ。

頭領はほんと宋江のことが大好きなのね(笑)
・林冲(りん・ちゅう)出撃が決まって、一番に「私を下山させてください」と名乗り出たにも関わらず
結局お留守番にまわされてたのには笑ってしまったが(^^;
でもその後、援軍に来たので結果オーライというべきか。
兜かぶってると正直、おでこが広く見えてあまり格好良く見えなかったんだが
動いてると意外とそうでもなかった。

地面に突き立てた蛇矛を軸にしてピョーンと飛び上がり
そのまま馬上の扈三娘を蹴り落とすという離れ技アクションを披露し
やはり教頭は別格だなと実感させられるのであった。