あらすじ横たわる丘処機と江南七怪の前に段天徳が高笑いしながら姿を現す。
丘処機の話は本当だったのだ。
さらに戦闘不能になった丘処機に段天徳はとどめを差そうとするが、
止めに入った焦木大師は勢い余って柱に頭を打ちつけ死んでしまう。
さすがにこれには気勢を削がれた段天徳はひとまず李萍をつれてその場を後にした。
大師を弔い、これ以上死人を出しても仕方が無いとひとまず和解した一同であったが、
面目丸つぶれの江南七怪としてはこれでことを終わらせるわけにもいかない。
一年後の再勝負を持ちかける彼らに対し、丘処機は異なる提案をする。
すなわち、武術だけではなく忍耐と知力をも用いて真の英雄豪傑かを競う…
具体的には連れ去られた二人の夫人をそれぞれに助け出し、その子供に武術を仕込み、18年後に彼らを勝負させて英雄を決める、というものである。
合意がなされ、さっそく七怪は段天徳の追跡を始めた。
金へと向かっていた段天徳一行は
立ち寄った廃村で食事中に金兵の襲撃を受け捕虜となった。
さらにその隊は山賊の襲撃を受けて壊滅。
生き残った段天徳は残された財宝を拾い集めてどこかへ逃走。
同じく難を逃れた李萍はまもなく子を産もうとしていた。
惜弱は生まれてくる子を育てるために
宋を捨て、河を渡って金へ行きそこで生きていく決意をする。
宮殿へついた彼女はちょうど李萍と同じ頃に月が満ちて子を産んだ。
こうして楊康と郭靖はそれぞれに別の場所で、同じ時に生を受けたのだった。
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それから六年の歳月が流れた。
楊康は金の趙王府で趙王の息子としてわがまま放題に育てられる一方で
郭靖は蒙古の大草原で母親と二人、羊を飼って暮らしていた。
そんなある日のこと、郭靖は家のすぐ側で戦を目撃する。
蒙古の英雄テムジンとそれに敵対する黒衣の戦士ジェベの率いる軍の合戦は
テムジン側の用兵によりジェベが敗走する結果となった。
家に戻った郭靖のところへ負傷したジェベが流れ込んでくる。
水と食料を与えて隠れ場所を提供する郭靖であったが
そこへ追跡隊が姿を現した…
Pick Up・冒頭、「何が義侠だ、無様な姿だな」なんて段天徳にののしられても
全く返す言葉がないのにワロタ。
・「郭靖」と「楊康」の短刀は物語の中で
特にそれそのものとして意味を持っているというわけではないんだけど、
キーポイントでちょくちょく出てくるアイテムだ。
ある意味、歴史の目撃者とも言えるね。
今回は、惜弱は「郭靖」の短刀で夫に別れを告げた。
この場面ではバックに挿入歌が流れる演出が秀逸です。
・七怪を前に「私の軽はずみな行動で迷惑をかけた」と反省する丘道士ですが、

でもいっつもこの人が反省するのは、結局暴れた後なんだよな〜(笑)
・そして「○ヶ月後/○年後に再び○○で勝負だ」という取り決めは
この先も何度も出てきます。
どうやら江湖の世界ではそういうことがお約束らしいですね。
実に「それっぽい」感じがしますな。
こうしてまだ見ぬ二人の子の運命は定められたわけなのですが。
…他人の子供(しかも故人)を賭けの対象にするのはいかがなものかという突っ込みは
すでに私がするまでもなく天下万民がしていると思いますので割愛。
要するに「武術を教えて正しい大人に育てること」というのが善いことであるという常識が
まず下敷きにあるんですよね。
・妊婦さんなのにおなかをボグッとやられたり
砂漠をさまよったりと
今回、かなり無茶をした李萍ママですが、
やはり生まれた郭靖があんなアホの子になったのは
そのせいというのもあったのでしょうか?(笑)
・それはそれとして、
やっぱり主人公・郭靖誕生の瞬間は感動だT_T

「主人公の誕生以前」からちゃんとじっくり描けるというのは
連続ドラマならではの強みだよなー。
そしてこの場面、一方はきらびやかな屋敷の中で侍女に囲まれて、
一方はたった一人、荒涼とした砂漠で…という対比が
またなんとも味わい深い。
・しかし惜弱さんにいちいちお粥を手ずからふるまってやったりとか、
完顔洪烈も悪い奴どころか、いちいち心遣いが細やかなんだよね。
この後、六年後になっても思い出の品を取り寄せてあげたりと
誠心誠意尽くしてるし。
(取り寄せた品が逆に、惜弱に昔のことを思い起こさせてしまうことになっているのは
なんとも因果な話ですが…)
・時は流れて、二人とも少年に。
楊康はすっかりイヤな王子様になってて(この子役も憎たらしくて良いな)、
郭靖は「文字通りの意味で」バカな息子に育っていました(笑)
・しかし李萍ママ、厳しくも優しいお母さんではあるのですが、
六歳の子に「父の敵討ちで首を供えろ」と教え込むのは、
ちょっとコワイね@@
靖儿は素直で良い子だから意味はわからんでも
とりあえずうなずいておくのがかわいいですが(笑)
・そんな郭靖が目撃したのはモンゴル人たちの戦の場面。
郭靖は「主人公」という立場ということで狂言回しの役となることが多いのだけど、
彼自身は関わることなく外から「見ている」という場面が実は意外と多い。
この戦の場面も、この先何度もあるそんな状況のひとつなんだよね。
・戦うのは英雄テムジン

この王様は本当に格好良いです。絵になっていますね。
対するはジェベ

弓の多段撃ちは格好良すぎ。
しかしこの大草原と青空の対比がため息が出るくらい美しいですな。

そして馬を併走させながらの大迫力の一騎打ち。
さすがこの辺は94年の「三国演義」に比べると格段に映像技術の進歩がわかります。
・そして少年は戦士と出会った。

こんな状況なのに、
「お母さんにお客さんから物をもらうなと言われた」と返す郭靖は
素直でバカというか、鈍いというかマイペースというか。
この先もずっと一貫した郭靖というキャラクターがよくわかるやりとりです。
おもちゃの弓を大真面目で持ってくるのも子供らしくてかわいい。
わかたれた二人の運命
そして宿命的な二人の子の誕生
さらにはこの先話の縦糸となる丘処機と江南七怪の勝負の誓い
と内容盛りだくさんの前半
そして時が流れ舞台はモンゴル
英雄テムジンの国盗り物語へとドラマは突然シフトします。
モンゴル編と中原編で明らかに話の「世界」が別なんですよね。
この書き分けは非常に興味深い。
ネタバレになるのでもう少し先に進んでから詳しく書きますが、
とにかくこれまで丘処機を始めとする登場人物によって描かれていた
人がくるくる回って首をはねたりする武侠世界から、
物語はモンゴルに移り
しごく真っ当な戦国大河ドラマ的な話、世界に変わってしまいます。
それにしてもテムジンは貫禄ばつぐんですね。
チンギス・ハーンは私も好きな歴史上の人物の一人なので
このかっこいい王様はかなりお気に入りです。
モンゴルなのにみんな中国語を話しているなんてことは気にしてはいけない。
あと中国語だと子供がお母さんを呼ぶときは「娘(niang)」なんですが
これが耳で聞いてると「ニャー」って呼んでるみたいでなんかかわいい。