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というわけで、
「大旗英雄伝」後半鑑賞による中断を途中で挟んだものの、
無事鑑賞終了したタイムスリップSF武侠時代劇尋秦記」でした。
いやはや、正直これは予想外に面白かったです。
もともと題材や雰囲気からして気楽なノリで観れるだろうとは思っていたのですが、
これがなかなか物語としてもかなりしっかりと作ってあります。
「大旗」の後遺症がまだ残ってるからというのもあるかも知れませんが(笑)、
ストーリーの組み立て方や伏線の張り方、個々の演出などが
かなり考えて作られているなーと、観ていて驚くことしきりでした。

日本語版はMAXAMさんから発売されているということで、
比較的手に入りやすい、レンタル店などでも置いていることが多いと思います。
(具体的な根拠はないですが)
これはぜひ一度手にとって観てみて下さい。
以前、前書きのところで一度取り上げましたが、
MAXAMさんの動画配信サービスで現在、一話~四話までが
無料で視聴できます。
http://www.maxam.jp/jinshinki/index.html

・中国の歴史ものが好き
・歴史ifモノが好き
・春秋戦国が好き
・武侠モノが好き

この辺がどれか当てはまる人なら、ハマルこと請け合いです。
…ただ、あくまでフィクションなので、
まじめに歴史考証とかに拘らんと気が済まん!という人には
向かないと思いますが…(^^;


以下ネタバレ込みで↓


・ストーリー
あくまで現代の我々が知っている範囲での「史実」の隙間に、
うまいこといろいろな展開をはめ込んできたと思います。
「実はこれはこういうことだったのか!」とわかるのがとても楽しい。
そういう意味では、多少、この辺の時代に関する知識があったほうが
より楽しめるだろうということは言うまでもないでしょう。
私は幸いドラマ「東周列国」の範囲ともろ被りだったので
当時の状況や有名人やらについてはすんなりと入れました。

そしてこれまでに何度も書いたように、
そういう枠組みの中で次から次へとピンチが襲来してくるのを
少龍が機転とクソ度胸で突破、
そこからタナボタ的に新たな展開に繋がっていくという感覚。
これは素晴らしく痛快でした。

ついでに史実をからめた伏線のめぐらせ方、
その回収の仕方というのも見事だった。
何気ない描写をちらっと入れておいたのが、
きっちり後になって生きてきてるんだよね。
ストーリー運び「そのもの」については、かなり満点に近いです。


ただ、良くも悪くも史実の隙間をぬって飛ぶような展開だったというのもあります。
要するに、大幅に、荒唐無稽かつ壮大にストーリーを展開するわけにもいかず、
結局のところは歴史に対しては主人公は無力。
史実がまずありきで、その中身が「実は~だった!」ということに落ち着くわけで、
あくまで史実に存在した出来事をひっくり返すとか、
史実では無念の死を遂げたような人を、主人公がウルトラCで救ってしまう
(本来なら、歴史ifものの醍醐味はここですよね)、
みたいなことはなかったというのは、ちょっと残念です。
なまじ主人公をはじめとするキャラクターが魅力的だっただけにね。
(やはり実写で演員さんが演じているというのは、活字に比べて大きいですね~)

そんなわけで、中盤以降、
物語はストーリー(歴史)の行く末ではなく、
どちらかというとキャラクターの行く末のほうに焦点がシフトした感じでしたね。
これは人によっては、物足りなさを感じるかも知れません。

でも、最終的に
主人公が古代世界に残ることを選んで、
さらに権力や名声を放棄した場所で愛する人たちと暮らすという風に
めでたくハッピーエンドで終わったというのは、やはり評価したい。
最後の場面が、燃える咸陽宮の中で
なんやかんやあって去勢された少龍が
俺が趙高だったのか!」とか叫んで絶望するラストとかはイヤですからね(笑)

あと最終話の感想にも書いたけど、
最終局面において主人公サイドに人死が出なかったのは
後味がすっきり終わって良かった。
具体的に何とは言いませんが、いろいろ経験してくると、
こう、鄒衍先生とか
いつ殺されちゃうのかとか気が気でなかったりしたんですよね(^^;



・音楽
キャラクター(ヒロイン)ごとのテーマは良かった。
こういう音楽の使い方をすると、キャラクターの描写に磨きがかかりますね。

コメディシーンでかかる何ともお気楽な曲や
緊迫した場面でかかる曲、そして戦闘の曲など
普段の劇伴曲も良かったです。及第点以上の出来。

ただ、ひとつ難を言うなら、
主題歌のメロディを、歌い手なしで少し軽妙な感じにアレンジした曲
(「テーテテー、テテテレテテ テーテテー♪」ってやつ)
アレが、ドラマチックな場面で結構使われてたのが気になった。
いちおう主題歌のテーマってことで
強調したい場面のはずなんだろうけど、
曲調が軽すぎてどうも合ってないんだよね(^^;
もうちょい荘厳な曲を使うべきじゃないの?みたいな…


音楽とはちょっと違うかも知れないが
これまで各話感想のところに書いたように、
むこうのドラマにしては珍しく、
あれこれ小技で演出効果を高めるということをよくやっていたのが印象的だった。
たとえばタイトルロゴにしても
趙盤が嬴政になることを決めた三十集から
尋秦記の「秦」の字に中身がズバーン!と入るようになったというのは
劇中の変化(中身が伴うようになった、ということ)と相まって
とても興奮が高まったし、
物語の流れで感情が揺れ動いているような時に
その曲のままエンディングのクレジットに入ったり
アイキャッチに入ったり…というやつだ。
こういう機転の利かせ方って、あっちのドラマではなかなか見ないよね。

あとこれも音楽とは違うんだけど、声について。
DVDは第一音声に広東語、第二音声に北京語が選べるようになってるけど、
これは広東語の一択ですね。
よっぽど「広東語を聞いてると気持ちが悪くなってくる」とかでなければ(笑)
たぶん演員さんたちが自分で声をあててるのかな?
とにかくイメージにピッタリでしたし、
このドラマの何とも軽いノリは
語尾が「なんたら~」と伸びる広東語のほうがずっと合っていました。
まいよあ~、とか。

ついでに北京語吹き替え音声だと、もとの広東語のものと
かなり声の質が違ったりするんだよね。
少龍もそうだし、鄒衍先生なんか
本来の広東語の声だと微妙に高い声でかわいらしいのが
北京語吹き替えだと妙に低めで地味な落ち着いた感じになっちゃってるし。
鄒衍先生派としてはこれは許容できません。
(結局それが言いたかっただけかよ)



・アクション
「準・武侠ドラマ」といっても過言ではない感じなので、
アクションに関してはこれも前に書いた通り、それほど期待はしていませんでした。
でも剣を棒のように扱う墨子剣法(実際の墨子剣法がどうなのかは別として)や
左手剣法といった独特のギミックはなかなか見ていても楽しかった。

全体のストーリーの流れとして、最後のほうがあんな具合にまとまったため
アクションとしての見せ場はやや少なかったし、
主人公の少龍も一般人よりはずっと強い使い手ではあるものの
少龍よりも強い使い手も多数存在し
雑兵が相手でも数に圧倒されると敵わないという、
まあこれまた各話感想に書きましたが
物語の中におけるあからさまな「嘘」というのは
「タイムスリップする」というギミックただ一点のみ
であり、
それ以外については現実に即したもの(世界観)であったため
超絶スーパー武功で無敵!みたいな展開は存在しなかったということだ。

あくまで武侠ものとして最低限のアクションはあったが、
それほど特筆するほどのものはなかった、って感じかな。
好みの問題になるかも知れませんが、
少なくともこのドラマにおいては
アクション以外の形で緊迫感や興奮、見せ場を作っていたので
敢えてアクションに頼る必要性は少なかった、とも言える。
まあこれもやっぱり人によっては肩透かしと感じるかも知れないね(^^;



・キャラクター
いかに史実を下敷きにした展開の中に
オリジナルを盛り込むか…ということで、
キャラクターをしっかりと描くことは、ある意味、肝であります。
(と言いつつ、基本的にほとんどのドラマでは同様に肝なんですが)
で、主人公の少龍は言うに及ばず、
彼に惹きつけられていくヒロイン勢も
それぞれがそれぞれに、
素直クール、ツンデレお子様、守られ型、意外と一途な薄幸の熟女、理知的な麗人と
ちゃんと特徴付けられて魅力的に描かれていたと思う。
あらゆるニーズにお応えします、みたいな(笑)
ほんと、ことごとく女は主人公に惚れるという
どう見てもギャルゲーです、本当にありがとうございました
な展開なんだけど、このドラマの場合は惹かれる対象の少龍のほうも
こりゃそうなるのも仕方ないぜ!ってくらいに好漢なので納得できちゃうんだよね(笑)
その他のオリキャラについても、小粒ながら脇で良い味を出していた。

史実に名前の存在するキャラクターについても
うまいこと味付けして運用していたようだ。
個人的な好みになってしまうが、
やはり鄒衍先生なんかは中盤以降のハードな展開になってきたところで
実にいい具合に相談役として癒しをふりまいてくれていたし、
嫪アイなんかは言うに及ばずだ。
(まあ、厳密には中身は連晉なので、史実キャラとは別かも知れんが)

ただ、悪役に関しては信陵君にしても趙穆にしても結構定型的というか、
呂不韋についても正式に悪役化してからは
それまでちょっとずつ積み上げてきた娘との関係やら何やらも
ほとんどなくなってしまったからなぁ。

ま、あくまでストーリーの基本は「少龍は、いかにするのか?!」って部分にあるわけで、
そうなると必然的にやられ役のほうは毎回出し抜かれることになるので
こうなるのも仕方はないのかなという気はするんですけどね。

 
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