あらすじ鉄掌幇の宿舎では楊康と念慈の二人が改めてお互いの気持ちを確認していた。
金や江湖のことは全て捨てて念慈と二人で夫婦になって暮らしていくと誓う楊康は
もしこれを破ることがあれば毒蛇に咬まれて死ぬと付け加える。
密かに盗み見ていた黄蓉と郭靖は裘千仞に発見された。
なおも裘千仞をペテン師と信じる黄蓉は油断から鉄沙掌の一撃を受けて倒れた。
黄蓉を連れて脱出した郭靖は山中の洞窟に逃げ込む。
そこは代々の鉄掌幇の幇主が眠る墓所であり、鉄掌峰の第二指にあたる場所だった。
墓所に隠れていた裘千丈からそのことを知らされ、
同時に双子のカラクリを知った二人だったが時既に遅し。
裘千仞は二人を炙り出すべく山に火をかけた。
黄蓉を抱き洞窟から走り出た郭靖は断崖絶壁で鷲を呼び、
その足に捕まって辛くも難を逃れた。
その背後では残された裘千丈が岩に頭を打って事切れていた。
鉄掌幇の追撃から逃げる二人は森の中の沼地に立つ一軒家に出くわした。
奇門の術で守られたその庵には白髪の女性・瑛姑が住んでいた。
黄蓉の数学の腕前に感服した瑛姑は二人を鉄掌幇から庇うが、
鉄沙掌にやられた黄蓉の姿を見て三日のうちに死ぬと告げる。
黄蓉を助けられるかも知れない人物はただ一人。
二人の頼みの前に、瑛姑は助言を書いた三つの袋を郭靖に渡した。
さらにその代償として黄蓉に、万一治療を受けることができたら
一年間彼女と共に暮らして奇門の術を教えるよう求める。
瑛姑の目的は、奇門の術を身につけて桃花島へ侵入することだったのだ。
承諾する黄蓉だったが、二人の持つ九花玉露丸から
黄蓉が桃花島主の娘であることが発覚。
娘の黄蓉ですらこれほどの腕前では
自分がいくら勉強したところでかなわないと嘆くのだった。
紅馬の背に乗り桃源へ来た二人は袋を開け、
求める人物とは南帝・段皇帝であることを知る。
しかしその下へたどり着くには南帝の四人の弟子、
漁樵耕読が立ち塞がることになる。
漁を出し抜いて河を渡り、樵に助けられて断崖絶壁を登り、
次に二人を待ち受けるのは・・・
Pick Up
「見に行きましょ」→「邪魔したら悪いよ」→無視して覗き見GO
なんかこのやりとり
趙王府を思い出しますな

やっぱ構成上仕方のないことなのかも知れないけど
毎度毎度出てくるたびにコロコロ言うことが変わるな、と…
「国家の大事や江湖の恨みやら恩やらももう全部関わらずに
念慈と二人で夫婦になって静かに暮らしていく」というのは
かつて一度念慈のほうからそうしようと言われて
その時は彼も名をあげてやろう、という功名心があったので拒否したわけですが、
今となってはもうそれも無理になったので
諦めて世を捨てて暮らすことにしようと思った、という感じでしょうか。
まあそれで収まるならそれはそれで幸せだろうから
良いんじゃないかと思いますが

ハイ、死亡フラグ立ちました、と…(笑)
残念だがこれまでさんざん描写されてきたこやつの性格を考えれば
完顔洪烈が来たら連れ戻されずにいられぬはずがない
ハア…

「いーからほっといてやんなさいって」てな具合に
とつぜんおじさん臭くなる蓉儿(笑)
でもちょっとこれまで楊康を悪く描きすぎたから
ここでもまだ素直に念慈さんと楊康が結ばれるのを喜んでるというのは
若干不自然には感じてしまいますね

完全に勘違いしてるとはいえ
いきなり不法侵入してきた相手にこんな図々しい態度取られた日には
怒られても仕方ない(笑)
ああ、というかそういや本物の方とも丐幇大会で会ってたか。

鉄鉱石をもコナゴナにする鉄沙掌でズバーン!

実際は(原作だと)内力を飛ばしたんじゃなくて掌を打ち込んだのかも知れませんが、
それにしても遠隔攻撃に対してもダメージ反射する軟蝟甲の威力はすごいな@@


またもや登場
神出鬼没の裘千仞

でも穴道をあっさりふさがれると途端に卑屈になるのがかわいい(笑)
結局こいつがこの禁断の地に何をしにここへ来ていたのかということは
はっきりとは語られないままでしたが…
でもいくらなんでも武穆遺書のありかを手がかりもなく嗅ぎつけて
金に捧げるために探しに来てたなんてのは無理があるから
ここは逆にそれで良かったのかも…

武穆遺書を手に入れた!
鉄掌幇の幇主が国の大事を憂えてここに隠したってことだったんですね。
それから数代経た今、現幇主の裘千丈は
本来は侵略者であるはずの金に尻尾を振るようになってしまうとは
鉄掌幇も落ちぶれてしまったものだということがわかって
物悲しくもあります。
字幕だと「幇主」のくだりがスルーされてるので
この残された碑文はまるで岳飛が書いたもののようになってますが。

相変わらず便利なアイテムですこと@@



…と思わないでもないですが
ここは素直に心の目で補完しつつ
この間一髪の劇的な脱出の余韻を味わっておきましょう

裘千仞(偽)こと裘千丈は
頭部を岩場に強打してあっさりお亡くなりに…(-人-)
情けなさが妙に味のあるキャラクターでした

トラップ突破
こういうのは蓉儿のお手の物ですな

そして瑛姑登場
「神算子」なんて二つ名を持ってるくせに
いきなり蓉儿以下ということが発覚してしまう井の中の蛙っぷりですが…@@


具合悪いんだからこんな無茶な姿勢を取らんでも
普通にしゃがんで書けばいいのにね…(笑)
とはいえこういう無駄なハッタリこそ武侠ものの醍醐味です

改めて蓉儿スゲエ@@
まああの母上の血を受けて生まれて
あのパパに仕込まれて育った以上は当然のことなのかも知れませんが

だから具合悪いのに無理するなと@@


出て行こうとする二人の前に瑛姑がたちふさがった!

内力放出に対し弱った体で抵抗できずに倒れる蓉儿を靖哥哥が庇い


受けた掌を背中で弾き返す!
最近いまひとつ暴れっぷりの足りない靖哥哥でしたが
この内功発揮してグオー!っていう竜の咆哮が猛る演出で
エライレベルに達してるんだということを改めて実感できます。

「その者があなたたちを助けてくれるかどうかはわからない」とか
「そのような達人が死にかけている者を見て助けてくれないはずがありません」とか
それに対して怒る瑛姑とか
この辺の「癒し手」についての2人のやりとりは
二周目以降、何のことについて瑛姑が話しているのかをわかってると
実に意味深なやりとりになってるんですよね。
例によって日本語字幕だとそんなエッセンスは全部殺ぎ落とされてるんですが(苦笑)

「男のくせにその妹弟子の十分の一の賢さもないんじゃないか」
と馬鹿にされてるんだけど

「そうなんです、そうなんです」と蓉儿が賢いことに無邪気に大喜び(笑)
あいかわらず天然だ…

放っておいても主人のもとへやってくるコレマタ便利な紅馬
何度も繰り返される靖哥哥の蓉儿への励まし
そして二人でがんばっていこうという言葉
この第七部ではやはり二人の絆ということが強調されて描かれているようです。

「漁・樵・耕・読の妨害を受けるであろう」
→「だからお師匠の洪七公どのの命で会いに行くと伝えるがよい」
という話の流れになっているのですが
例によって例の如く日本語字幕では洪七公のくだりはカット@@

この漁の人も師父を守るためとはいえ
大概無礼というか変わり者というか
珍妙なことをして
結果的に災いを自分から引き寄せているような気もしますが(笑)

ここは、
九指神丐と段皇帝が旧友だという話を聞いて、
先ほど瑛姑に授けられた策の通りに
「洪七公の命で段皇帝に言伝があって来た」
→「本当に九指神丐の命で段皇帝に会いに来たのか?」
→「そうです、段皇帝にです」
→「他の者ではなく本当に段皇帝なのだな?」
という確認の後に、
「段皇帝は実は出家しておりすでに“段皇帝”ではない」
という事実が発覚+「出家された時には九指神丐どのもその場にいた」
つまり「“段皇帝”に会いに来させるわけがない」
→「お前たちは誰の手先だ?」という、
瑛姑の策のおかげで逆にピンチに…てな話なんですよね。
でも日本語字幕だと先ほど七公に関する部分をカットしちゃったから
このやりとりも微妙に曖昧な内容になって
何で漁の人と交渉決裂したのか
わかりづらいことになってるんだよなー。
(「俗世を離れて出家した人間に会いに来る」のがおかしい、という風に改変されてる。)
まあ本筋には関係ないことだから良いのかも知れないけど、
やっぱり日本語字幕だけで見てると
だいぶ損をすることになるというのはどうにもいただけません…

それはさておきひさしぶりに元気良く戦う郭靖の姿が堪能できる今回


この漁の人も南帝の四人の高弟ということでかなりの腕前なのでしょうが、


もはやそんなのとも互角以上に渡り合えるくらいに
郭靖も強まってるんですね〜
と実感
まあこちとら北丐の直弟子でもあるわけだし
考えてみれば同格とも言えるのか

これこれ、やっぱこういう風に
制約なしで思い切り戦うのが最近足りなかったんだよね

二人目の樵のオッチャン
特に妨害されなかったばかりか
結果的に助けてくれたいい人でした。
橋を通せんぼして嫌がらせしてきた漁の人よりよほど人間ができています。
あんまりキコリ関係ない気がしないでもないけど(笑)

臨安編ですでに一度、気功治療の過程で一つになる体験をした二人ですが
今回は改めて二人で困難に立ち向かうという経験をするわけです。
こうして二人の絆は固く結ばれていく…


天の助けか、偶然絡みついた蔓のおかげで命拾いしました。
やはり樵のおっちゃんは邪魔というより手助けしてくれたような印象が強いな

で、軽功で飛び去るときはやっぱり両手広げてこのポーズ(笑)
クセになるなこれは

そしてまた変態が一人…(笑)

だいぶ山の中に入ってきたためか霧が濃くなり
なんともおとぎ話のような不思議な雰囲気が漂っています。
この浮世離れした空気が味わえるのも
今回の南帝へたどりつく一連の道のりの楽しいところです。

「また一発やりあうことになるわね、靖哥哥」
「いや、まずは礼儀正しく道を聞いてみるよ。
大人しく行かせてくれるといいんだけど…」
そうは問屋が卸さないだろうなと思いつつ〆。
丐幇の混乱を治める→鉄掌峰にて武穆の遺書を探す
という具合で推移してきた第七部・絆編の小目的
今度は「南帝に会う」が差し当たっての目的となりました。
ひょんなことから鉄掌峰を去ることになり
そしていよいよ最後の伏せ札である南帝の存在が
クローズアップされることになりました。
物語も残り四分の一、
でもここへ来てこれまでのサブキャラクターを一度リセットして心機一転、
上にも書いた通り俗世をはなれた不思議な雰囲気の中で南帝クエストが始まりました。
確かにこれまでに比べるとパンチの利いた強力なキャラクターには欠けますが
(例えば同じように大目的の存在しなかった第三部の中原放浪編でも、
七公という強力な個性の存在によって物語が引っ張られていたというところはありました)、
今回は何度も書いていますが二人の絆を強めるということが本筋ですので、
郭靖と黄蓉の二人をフォーカスするために
あえてそうした個性の強いキャラが配置されていないということも
もしかするとあるのかも知れません。
まあ南帝のお弟子さんたちも普通に考えれば十分
奇人変人の集まりには違いないとは思うんですが、
あれくらいだとたいがい普通に感じられてしまうというのが
慣れというのは恐ろしいといいますかなんといいますか(笑)