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途中、DVDレンタルリリースの関係もあって中断をはさんだものの、
時節ものということで、ちょっと無理をして一気に鑑賞終了した「大旗英雄伝」でした。

もうこれまでさんざん書いてきたので、
あえてまとめとして書くこともほとんどない…というか、
結局繰り返しになりそうな気配も濃厚なのですが、
いちおう反省会の意味も兼ねて(って、私が反省しても仕方ないんですけど
問題をまとめておこうかと思います。
もちろん良かったと思われる点についても。

自分で言うのも変な感じなのですが、
このドラマをリアルタイムで鑑賞していた時の
私のテンションのアップダウンがどんな具合だったかというのは、
カテゴリ「【武侠】大旗英雄伝」から
「続きを読む」の内容を表示しない一覧(ネタバレなし部分に書いたことのみ)を
第一集から順に見ていくと
どんな調子で盛り上がり、どんな調子で盛り下がって行ったかが
よくわかると思います。
第六集のあたりまでは順調に右肩上がりで行ったのが、
第七集がターニングポイントとなって
その後一気に下降して行っているのが一目瞭然で、
自分のことながら笑えました。
いやー、なんなんでしょうこれは(^^;


とりあえずネタバレなしの範囲でのまとめですが、

・「偶然の遭遇」や「盗み聞き」など同じパターンの使いまわし
・次から次へと唐突に登場する設定の後付け
 (しかも全体としての必然性が薄く、その時単発だけで以後登場しないものも多い)
・決められている展開を進めることに腐心するあまり
 キャラクターがありえない行動を取ることが頻繁に
アクションの見所の少なさ

こういったことは、一番最後の点を除けば
武侠ドラマなら本来はそう珍しいことでもないはずなのですが、
このドラマの場合はそれらが絶妙に相互作用し、
例えば、アクションがそれなりに挟まっている構成になっていたり
キャラクターの魅力というものがちゃんと描けているドラマであれば
いわゆる「勢いに負けて、気にならなくなってしまう」のですが、
このドラマでは上に述べたような要素を全て網羅し、
それらが絡み合ってしまっているために、
結果としてかなりつらいことになってしまっているという評価は否めないところです。

正直、
・特定の演員さんに興味・愛着がある
・とりあえず何でも良いから武侠ものが観たい
この辺くらいの人にしか、積極的に勧められる気はしないですね。
うーん… 必ずしも、どうしようもないゴミクズ、というほど
誉められる点が皆無というわけでもないはずなんですけど、
あまりにもマイナスポイントが大きすぎるということだろうか…


以下ネタバレ込みで↓
・ストーリー
とにかく、その場その場で思いついた展開を繋いでいるという印象が強く
明らかに長期的にシナリオを考えていないことが見え見えです。
「やりたいシーン」がいくつもパズルのピースのように最初にありまして、
それらをきちんと組み合わせていくことをせずに、
強引にセロテープで繋ぎ合わせちゃいました、という感じ。

しかも、それだけならいいんですけど(ほんとは良くないですが
そもそも「どうしてその場面・展開になったのか」を
説明することすら放棄しているようなこともしょっちゅうだったのには
もはや閉口するしかありません。
要するに、そのキャラクターが何を考えてそういう行動を取っているのか
全く説明をせず、他のキャラクターに説明もさせず、
ただただ「やりたいシーン」に向かって駒のように動いていくということです。
これはちょっと酷い。


それから同じパターンの使い回しがちょっと目に余るのも問題です。
「偶然の遭遇」「眠り薬で気絶」「盗み聞き」「覗き見」
「崖から落ちる(最終回でまでこれをやっているのはギャグとしか思えませんでした)」
しかも一話の中で何度も「偶然の遭遇」パターンを使ったりするので、
ネタバレぬきのところに書いたように
本来なら武侠ドラマでは珍しくないはずのこんな手法も、
いちいち気になって仕方がありません。

例えば偶然の遭遇にしても、
何かその一定の地域に、キャラクターたちが集合している理由付けというのが
きちんとされていれば、決してこうも不自然には見えないはずなんですよね。
「秘宝のありかを示す地図を主人公が手に入れた。
しかしそれを悪者に奪われてしまった。
主人公一行は、すでに地図を見て場所を知っているので付近の町へ向かった。
ところが悪者一行も地図を持っているので、隠し場所へ。
付近の町でバッタリ両者が遭遇。」
こんな具合に、その付近にキャラクターが集合していても
おかしくはないという理由があれば、
何度も偶然遭遇しても、ぜんぜんご都合主義には感じないんですよ。

それが、ちょっと話はそれますが、そもそもこのドラマ、
「そのキャラクターが、その段階において何を考えて(何を目的として)行動しているのか」
という、至極当たり前のことを、
ちゃんと設定せずにキャラクターを動かしている
きらいがある。
まさに「やりたいシーンがあるから」そこへ向かうように、って感じですか。
さらに、そのための理由付けも放棄しているから、
結果として「偶然にもほどがある」「どんだけ狭いんだよ」となるわけです。

この、キャラクターの行動指針設定の根本的な欠如というのは本当に痛い。
というか、ぶっちゃけありえないですよ。
しかもこれ、適当に泳がせておけばいいサブキャラならともかく
主人公たちですらもちゃんと設定されていなかったりしますからね。
だから「なんとなくふらふら歩いてたら、
偶然イベントに遭遇」というパターンの何と多いことか。


悪いところをあげつらうと正直、キリがないので
良かったところ…
うーん…

正直、ストーリーに関してはちょっと見当たらないですね(^^;
第一話開始時点での「血なまぐさい過去があって、さあこれから復讐だ!」という
期待感はあったんですよ。
ところがいざ始まってみるとそれが見事にスカされてしまったというか。
最終的に「過去に捕らわれた復讐なんてくだらないです。みんな仲良くしましょう」
という風に話を持っていくということ自体は、ぜんぜんアリだと思うし
むしろお約束、王道の流れとして全然OKなんですよ。
でも、いざ実際にそっちへ進むとなると
ともかく劇中のキャラクターが前フリもなく突然言ってることや考えが変わっていたり
(キャラクター自身としては、考えが変わるにあたって
いろいろ思うところもあったのかも知れませんが、
もう少しちゃんと視聴者にそれを示してくれないと
唐突だと感じてしまうのも仕方がありません)
いつのまにか、だいぶなし崩し的に、和解する方向へ話が向かいだしたという印象です。
あといまさら言うまでも無いことですが、
わざわざ「五福はヘタレでした」という意外性のみを重視した後付けを出して
話の根幹に関わる部分を崩壊させたのは失敗以外の何物でもありません。


…良かったところをあげるはずが、気が付いたらダメ出しに…T_T
つまり、いろいろ光るものはあったはずなのに
やはり何度も書いた通り、料理の仕方でそれらを全て台無しにしてしまったということです。
だからストーリーについて評価をつけるなら、0点。



・音楽
そんなに悪くはないはずなんですが、
ドラマチックな場面でかかる曲があの
「デーデーデーデーン!
チャ~チャ~ チャララチャララ チャララチャララチャララ チャァ~ン…」

というアレしかないというのが
ちょっと…
「あんたと俺たちはとっくの昔から朋友だぜ!」って場面で
この短調から入る曲を流すと
「なんで悲劇のテーマが流れるの!?」と
つい吹き出しちゃうんですよ。
使える曲のバリエーションが足りなかったのか。

OPはそこそこ良かった。
なんだかんだで笛がピョローというのに私は弱く、
そしてサビに向かってちゃんと盛り上がりがあるというのも、
ワクワク感を盛り上げてくれるのに役立っていました。
「涙、一粒でいい」と毎回歌ってる割には
本編では一粒どころの騒ぎじゃない
…というのが
いつのまにかギャグになっていたのは、まあご愛嬌ということで(笑)
EDは可も無く不可も無く、か。

音楽の力によってグググっと心が動かされるような場面はなかったです。
まあこういうのはたいてい、本編の内容に伴って…ということが多いので、
そういう点からも音楽が損してるとは思いますが。
音楽は60点ってところか。



・アクション
各話感想の中にさんざん書きましたが、
終盤に入るまでロクな見せ場がないというのは武侠ドラマとしては致命的です。
たぶん予算の都合というのもあるんだろうけど、
本来なら敵同士のはずの二人が出会ったのに
「今日は見逃してやる」で解散…とか、ありえないです。

いや、ありえなくはないんですよ。決して。
でも、それならそもそも最初から
「敵同士」という設定がその時点であいまいになっているという点について
もっとちゃんとわかりやすい形で視聴者に示しておけ、と。
それをやらずに前の設定を視聴者だけが引きずったままで
そんな具合に水入り解散されちゃうと違和感がありすぎる上に
アクションを見せろ!!と腹も立てたくなるわけですね。
粗っぽいストーリーを、強引に勢いとアクションの迫力で押し通す…というのが
武侠ドラマの基本のひとつである、というのは言うまでもないことなわけですから。
アクションの勢いがなければ、さらにストーリーのグダグダ感も引き立ってしまいます。

終盤になって見せ場が増えたのは良いんですけど、
そうすると今度はバリエーション不足というか
CGも多いし、
せっかくこれまでいろいろ身に着けた奥義の数々も
なんかあんまり活かされてる気がしないしで、
どうも「これまで溜め込んでいた分、もっと見せてくれ」という風に
こちらの要求のハードルが上がってしまっていたような気もします。
その辺も総括すると、アクションは50点ってとこですかね。



・キャラクター
これはなぁ…(^^;

ちゃんと描けているキャラクターと
どうしようもないキャラクターというのが
実に両極端です。
しかも圧倒的に後者のほうが数が多いというのがまた困る。


前者に関しては、まあ言うまでもなく我らが大姐・温黛黛
(つーか中の人がまだアレで二十歳そこそこというのは詐欺ですよ。)
それに霹靂兄&海兄コンビ朱藻…あたりでしょうか。
出番が少なかったのも幸いしてか、
夜帝様雲翼掌門といった人たちも、少なくともキャラクターとしては一貫していたかな。
この辺の方々が出張っている間というのは
実に安心して観ていられました。
特に黛黛は「過程をすっ飛ばして雲錚にベタボレ」設定が作られた件を除けば
何をやってもキャラクターとしての掘り下げ・魅力アップになっていたというのは
正直、このどうしようもないドラマの中で奇跡としか思えません。
やればできるんなら、もっとちゃんとやってくれー><
と言いたいのですが…


後者は、上に挙げた以外の全員でしょうか(笑)
どのキャラクターも、最初はいいんですよね。
初登場の時は、いい感じに期待させてくれるんですよ。
ところが、出れば出るほどどんどん言うことがおかしくなっていき
行動もおかしくなっていき
しかもそれらの変化が、ストーリーの項に書いたように
「キャラクターとして」ではなく、
やりたいシーンをやるための「コマとして」かなり強引に動かされるため
もはやキャラクターとして成り立っていないのも何人かいましたね。雷鞭とか。

以前どこかのコメントに書いたのですが、
コマならコマでまだいいんですけど
問題なのはこれが
「飛車だと思ったらなぜか桂馬の動き」をしていたり、
「歩だと思っていたらなぜか角の動き」をしていたりといったよーな具合に
もうまるっきり一貫していない。
中盤以降、それまでの徹底した「頭が悪く自尊心ばかり強い」というキャラから一転して
いきなり唐突に「まっすぐで義侠心にあふれた好漢」に変わっていた雲錚なんて
その最たるものですね。


とにかく、個々の描写それだけを取ってみたら、
そこまで酷いというわけではないはず
なんです。
今挙げた雲錚にしたって、
少なくとも「頭が悪く自尊心ばかり強い」というキャラクターとして
しっかり視聴者に認識させることには成功しているわけですからね。

問題は、それら個別のキャラクター性を
きちんと納得できる形で繋げて変化させることを放棄して、
展開の都合によって(たまに申し訳程度のフォローは入れるものの)
唐突に、別のキャラクター性に変えちゃってるということです。
これでは観ている側が納得できるはずもありません。


あと「明らかに、常識的に考えておかしいことをやっているのに
劇中ではなぜかもてはやされる」というパターン
一番わかりやすい例では水霊光ですね。
どう見ても自己中心的恩知らずインナーワールド引き篭もり、のはずなんですが、
劇中で他の人には心優しく純粋で一途、と評価されているのは
全く共感できません。
ものは言いようとかいうレベルじゃねーぞ!
という話です(笑)


やっぱりキャラクターについても言えることは、
・初登場時は期待させてくれるという点
・個々の、単体の描写はそれなりに出来ていること
をまとめて、素材は良かったのに、料理が悪かった、という感じでしょうか。


++++++++++++++

うーむ、こんなところですかね。
ほんと、こればっかりは
本気で愚痴ろうと思ったら
確実に一晩か二晩はそれだけで酒が飲めちゃいそうなので(笑)
どうしようもないんだけど、惜しいなーと感じるところも多かったドラマ
というのがたぶん江湖一般の評価だろうし、私もその通りだなと思います。

 
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