城外で候嬴、そして夫人と別れた信陵君はそのまま割符を待った。
じいさまは腹の中で別のこと考えてるときはいつもこれだ@@宮廷へ戻った信陵君夫人は如姫と密会して割符を盗み出す計画を打ち明け、
そして信陵君に恩があり思いを寄せる如姫はそれを承諾した。
まんまと安厘王を酒に酔い潰すことに成功した夫人たちは…
酔いつぶれた人間にさらに飲ませたら死にますがな@@割符を盗み、受け取った候嬴が城門で待つ朱亥にそれを託した。
共に趙へ向かうよう促す朱亥に対し、候嬴は今回の一件の責めを自分が負うと言い別れる。
邯鄲郊外の趙軍陣営へとやってきた信陵君は晋鄙に迎えられるのだが、
懸念した通り割符があっても晋鄙は信陵君を疑い、国王に確認の使者を出そうとした。
止むを得ず朱亥が晋鄙を打ち殺し、
あーあ…信陵君は軍を引き継いで秦軍に戦いを挑んだ。
事態を知った安厘王は怒って信陵君を責めようとするが
信陵君の妻が自分から犯人として名乗り出、
さらにそれを庇って如姫までもが自分が犯人だと主張したため
こんなん目の前で始められても困ってしまいますついに二人ともを処刑してしまおうとする。
だが処刑の場に候嬴が姿を現し、自分が全てを計画したのだと告げると自害してしまった。
あーあ…その後を追うように信陵君の夫人も自害。
後に続こうとした如姫は止められ、牢に入れられた。
秦軍を打ち破り、邯鄲に凱旋した信陵君だったが
そこへ届いた悲報が彼を魏へは二度と戻らないと決意させた。
秦は信陵君のいなくなった魏は脅威ではないと見て魏へと攻めかけ、
そして将兵の大半が信陵君と共に出て行ってしまった今
安厘王には秦に対抗する術がない。
そこで如姫が使者として信陵君を説得するべく趙へ遣わされた。
頑なに魏へ戻ることを拒む信陵君だったが
今の信陵君の人望は魏の国があってこそのものだという如姫の指摘に心を動かされ、
ついに祖国へと戻ることを決めた。
過去の罪は問わないと寛大に信陵君を迎える安厘王は、
しかし兵権を彼から取り上げてしまったため、秦を討つための連合も成らず
信陵君はただ時代の流れるままに任せるしかないのだった。
一瞬だけこの人のこと見直しちゃったんだけどね-----------------------
・うーむ、冒頭にも書いたが、
もうこうなってくるとこんなダメな国や王様なんて
とっとと滅びてしまえという気になってくる。
秦は勝ち残るべくして勝ち残ったというか。
・とはいえ、そんな国や王様にも
そのために命をかけてきた立派な人たちがこれまでにたくさんいるわけで、
そういうものの一切が無に帰してしまうというのは
なんとも物悲しいものではあるのだが、
・しかしまあ、そういうのはもう気にしても仕方のないことなのかも知れないね。
「邯鄲の夢」なんて話がありますが、
まさに人の世なんてそんなものなのかも知れん。
だからこそ、前章「笵雎逼仇」の〆は実に良かったよなぁ。
・その安厘王にしても決して昏君というわけではなく、
要は大局を見る目がないってだけなんだよね。
まるで情のない人かというと決してそんなこともなさそうなわけだし、
実際問題として、信陵君のやったことは罪に問われても仕方のないことだし。
・と、それはさておき今回の話。
今回の話では基本的に死んでいった人たちというのは
道理のわかる人間の出来た人ばかりだったわけで、
なんというか、もうちょっとうまくやれば
それこそ無駄に血が流れることなく
話をおさめることもできたんじゃないかなーという気がしてならない。
晋鄙将軍にしたって、嘘ついてダメだったのは仕方がないとして、
それならそれでちゃんとこれこれこういうことで自分は来たのだから
協力してもらえませんかとちゃんと説得を試みれば
どうにもならないってことはなかったんじゃないか?
ダメとわかったらいきなりやっちまえ、ゴシャーン!というのは、さすがに…
というか、そういう風にもしかすると美しく収めてくれるのではないか
というのを期待してしまったのだが、
現実はそうはうまくいかないということか。あーあ。
・今回一番納得がいかないのは安厘王よりも信陵君よりも
辛恒衍のやつだな。
まったく、こういう無能なくせに出世欲だけはある奴が
のうのうと生き残ってしまうというのが
もう末期的ということの表れなのかも知れんが。