東周列国・戦国篇23

すごい王様というのは結構どこでもちょこちょこ出てはいるんだけど
秦は歴代を通してみると圧倒的にその数が多かったというのも、
この国がここまで一強になった理由のひとつなのかも知れん。
などと考える今日この頃なのでした。


第23集 第八章 笵雎逼仇(之二)
〜笵雎 六国併合の遊説家


迫り来る秦軍を前に、即位して間もない魏の安厘王は
戦うか、講和かの決断を迫られていた。
安厘王の弟、信陵君は抗戦を主張するが、
宰相の魏斉は秦の新しい丞相・張禄が元は魏の人間であるとの情報から
彼の祖国への思いを利用して講和を成立させることを提案。
これを受けて、須賈がその使者として秦に遣わされることになった。

作戦としてはなんだか妙に微笑ましいんだが

笵雎は乞食のような身なりに扮して宿に滞在する須賈を訪ねた。
須賈はそんな笵雎の姿を哀れみ、彼に食事と服を与えてやる。
須賈から秦訪問の目的を聞いた笵雎は
丞相の張禄に会わせてやると、彼を車に乗せて宮廷へ連れて行った。
はたして張禄=笵雎を知った須賈は恐縮し、
さらに笵雎は他国の使者たちの前で彼に馬の餌を食わせてかつての恨みを雪ぐ。

まあこれは因果応報ね…

あまりの仕打ちを見かねた趙の使者・虞卿がこれを咎めたところへ昭襄王が現われ、
笵雎が未だ語っていない彼の素性と身の上を使者たちに解説してみせた。
昭襄王は最初から張禄の正体も、秦へ来た経緯も知っていたのだ。

大王ステキすぎです@@

笵雎は恐縮すると同時に昭襄王に感謝し、処置を任されると
先ほどの須賈の慈悲に免じて命は助け、
代わりに条件として魏へ戻り、捕らわれている彼の妻・雲娘を解放し、
さらに魏斉の首を差し出すよう要求した。

雲娘は無事、使者の鄭安平によって魏の牢獄から助け出された。
しかし魏斉については、安厘王も臣下を処刑することはしのびない。
信陵君の進言により「魏斉を処刑しようとしたが、他国へ逃亡された」
との方便が立てられた。
秦へ連れて来られた雲娘は笵雎と再会を果たす。
しかし魏斉の首がなかったことが笵雎の心を安らかにはしなかった。

ともあれ、よかったよかった

魏斉は趙へ亡命し、平原君に匿われることになった。
これに対し、秦は趙の三城を攻略し、その返還を条件に魏斉の引渡しを求める。
この条件を飲むことは秦に屈することを意味することでもあったので、
趙はこれを拒み、代わりに斉へ使者を派遣して援軍を要請した。

怒った笵雎は昭襄王に進言して討伐の兵を興そうとするが、
妻の雲娘には秦のために働くことを冷ややかに指摘されるのだった。

えー…?

-------------------

・今回はだいぶいろいろあったな。
→まず笵雎の復讐ばなしは期待通りに愉快痛快。
→そしてそんな笵雎のことを全部知ってて任せちゃう昭襄王のダンナは最高。
→いくら君臣は父子のようなものといっても
 ダメな息子を持った良識人っぽい魏安厘王は苦労しますね。
→雲娘は再会できたのはいいが、もう少し空気を読んでください。
 こういう形で水を差す人は要りません。

・と、主なところではこんなもんか。
あらすじにあるように、確かに笵雎はうまいこと昭襄王に利用されてるのかも知れんが、
そもそもこういう世の中で主君に実力を認められてるってことは
幸せなことではあるのではないだろうか。
それにこうして秦に亡命してきた挙句に、才能を見込まれて
丞相の位にまで取り立てられてるってことで恩もあるわけだし。
未だに魏の人間としてのナショナリティを引きずってる雲娘は
正直鬱陶しいというか、的外れな指摘にしか見えんな。
前もこんなようなことあった気がするが…(←指摘が的外れ)

・まあでも、もともと笵雎は「権力なんかいらんから、山の中で静かに暮らしていたい」と
言っていたような人だったわけではあるから、
そういう点で変貌してしまったということ、
そしてそれに対しブレーキをかける役割という意味では
必要な立場ではあるのかも知れんが。

・これまでのシナリオでは諸侯の中でも飛びぬけた強国となった秦が
イヤな感じになっていたんだが、
今回のように今度は自分が秦の側にまわって、
しかも相手勢力のほうに非がある場合は
秦の強国っぷりが実に痛快だね。

・ところで…すっかり忘れてたけど、今回の趙の宮廷の場面が出てきたわけで。
えーと…胡服騎射の時のざんばら髪は?(笑)
一代でトチ狂ってた王様ってことで
あのあと普通に戻っちゃったんだろうか…
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コメント

 今回、だいぶアレの時代に近づいたということで、なんとなくニヤニヤしてしまいました。
 
>笵雎はうまいこと昭襄王に利用されてるのかも知れん
 そうだとしても、某呉王の時と違って、おまえいい加減にしろよ、と言いたくなるような感じにはなってないんですよね。理由付けとして笵雎の敵討ちを使っているということで、完全に依存しちゃってるわけじゃない、というところが違いでしょうか?
by: うちゃ * 2008/08/30 16:57 * URL [ 編集] | page top↑
>うちゃさん
確かにだいぶアレに近いですね。
アレの劇中でも出てたアイテム「和氏の璧」の話もこのお方の話ですし、
劇中でも少龍が名前出してた記憶があります。

>某呉王の時と違って
やはりもともと持ち合わせているカリスマの差というのが一番大きいでしょうか…
(というと身も蓋もない気もしますが、「器の大きさ」とか「懐の深さ」というともうちょっとしっくり来ますかね?)
おっしゃる通り、あっちは利用する一辺倒でしたけど、
こっちは必ずしもそうではないというところも確かに差になっている気がします。
by: Manbo * 2008/08/30 18:31 * URL [ 編集] | page top↑

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