斉と燕の国境の荒地を旅する一人の男がいた。
その男、楽毅は斉に仕官を求めるも拒まれ、燕へと向かうところだった。
楽毅は一本の枯れ木の下で思索にふけっていた男、斉の田単と一杯の酒を酌み交わし、
互いに名乗りあうことのないまま、十年後に再び同じ場所での再会を約束する。
燕の昭王は楽毅を冷たくあしらうが
宋攻めの援軍を斉が求めてきた件について楽毅が献策してみせると、
その才能を認めて彼を将軍として取り立てた。
楽毅の言った通り、援軍として斉へ行ったおかげで斉の兵力や戦法を学んだ燕軍は
その後、斉に攻め込み、燕の都・臨淄(りんし)まで押し寄せた。
太史敫(きょう)は先祖三代に渡って記してきた斉の歴史が書かれた
「春秋」十三編を弟子の田単に託そうとするが、
田単はそれを守り切る自信がないため辞退する。
斉緡王は楚に援軍を求めるが、楚は斉に領地返還を求めて動きが鈍く
ついに緡王は都を捨てて衛へ亡命をはかり、田単もそれに同行した。
太子の法章が都へ戻るとすでに宮殿はもぬけの殻であり、燕軍が目前に迫っていた。
法章はひとまず礼服を脱ぎ捨てて平民の群れに紛れ込んだ。
なまえくらい聞いておけばよかったのにね衛から追い返された緡王は、田単を派遣して燕との講和をはかる。
同時に、楚の大将・淖歯(どうし)に斉の相国の位を約束して手助けを求める。
オイ、いま講和って言ったばっかじゃねーか!一方、燕軍を率いる楽毅は参謀の百里疆に楚軍の取り込みを命じ、
派遣された百里疆は淖歯を言葉巧みに誘惑する。
おや、これまたどこかで見たような顔…臨淄へ入った燕軍は、略奪を禁ずるという楽毅の命にも関わらず
太史敫の邸宅を荒らして史書を運び出そうとした。燕王の命令だったのだ。
斉の人心の混乱を治めるべく楽毅は太史敫の助力を請うのだが、
太史敫は聞き入れなかった。
そんな楽毅のところへ田単が講和の使者としてやってきた。
お互いが再会を誓った相手であることを知らない上に
百里疆からの便りもまだであったため、
楽毅はひとまず配下の将軍・騎劫に使者の相手をさせることにした。
燕と斉は互いに隣り合っているため恨みも深く、
騎劫は捕虜となった斉軍の兵たちを暴れ牛のいる穴の中に順に突き落とすという
残虐な見せしめを行う。
その場へ現われた田単は怒りに駆られて兵たちに代わり穴の中へ足を踏み入れる。
あわや、牛の角で串刺しにされるというところで
その姿に動かされた兵の一人が、自ら牛の頭に身を投げて彼の命を救ったのだった。
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・今回こそは秦ヌキの話になるのだろうか?
それともそのうちまた秦が出てこざるを得なくなるのだろうか?
地理的には西の端っこと東の端っこだから
あるいはなさそうな気がするが…
・てなわけで楽毅さんシリーズのはじまりだ。
新章の第一回目ということで
いつものように、基本的に順風満帆な話だった。
ま、この先もきっといつものようにどんどん暗い展開になりそうだが…(^^;
・章のタイトルからすると、主役は楽毅というよりも田単で、
タイトルの通りに田単が斉を復旧させるというのが大まかな流れなのだろう。
そう考えると楽毅的にはあまり幸せな運命は待っていなさそうだが…
特にこれまでのパターンからすると
騎劫みたいな外道の身の程知らずのために、
足を引っ張られたり、ハメられたりして破滅する…という可能性が高そう@@
・本筋としては斉と燕の戦い、というのがあるんだろうけど、
その中で逃げた太子法章や、太史敫と彼の史書といった
こまごまとした要素がどうなるのかは楽しみだ。
今回は導入ってことで、とりあえずそれらの駒を一通り並べたって感じだったね。
・それにしても、やっぱ捕虜虐殺は見てて気分のいいものじゃないな。
それだけ両国の間に長く積もった恨みが大きかったってことなんだろうけど。
…と思ってたら、今回のあらすじを後から見て納得(笑)
三十年前に燕の内乱に乗じて斉が燕に攻め込んだんですね@@
それを考えた上で見ると、最後のアレもそこまで非道というわけでも…
うーん、非道には違いないんだろうけど@@
・ところで百里疆って、秦のアレとはもちろん関係ないよね??
「百里」って姓、結構珍しい気がしたんだけど
割と普通にあるようなものなんだろうか?