東周列国・春秋篇09

ぽんぽこ色々なところに舞台が変わるのだけど
まったく脈絡無く新しいストーリーが始まるというわけではなく、
ちゃんと前回から何かしらの形でリンクされている
(例えば前の話の時にちらっと出てきた嫁いだ相手の国が
次の回ではメインの舞台になる、といった具合)ので、
大筋を見失うことなくひとつの続いている歴史の物語として楽しめるのは
面白い形式だ。


第九集 仁義大旗
〜宋の襄公


斉恒公亡き後、公子昭を即位させることに成功した宋の襄公は
すっかり調子に乗って恒公の後を継いで諸侯たちの盟主になるつもりまんまん。
とりあえず大義名分と仁義のお題目をふりかざしてブイブイ言わせてみるものの、
南で勢力拡大している楚は言うことを聞かないばかりか
他の連中まで楚にビビって尻尾を振ろうという動きまである始末。
そこで楚の力を利用して
他の諸侯に言うことを聞かせてやろうという作戦に出た。

みんなのためにパーティーの準備がんばったのよ

礼儀や格式、位といったものの力を信じて疑わない襄公は
事前の集まりにおける楚王の下手に出た態度を見てすっかり満足してしまうのだが…

腹芸のこまかいおっさんであった

いざ諸侯が一同に会し盟を結ぶ場面になると
たちまち楚王は本性を現わし、宋襄公を押しのけて自ら盟主の座についた。

だからなんかミョーにかわいらしいというか
保護欲をそそるんだよな、このお方は(笑)


これまでのやりたい放題のおかげで誰にも助けてもらえず
とっ捕まった襄公であったが、
公子目夷の機転と魯候のとりなしによって何とか無事解放された。

うえーん、みんなー

その後、襄公はこの一件の復讐をすべく
手始めに楚に味方した鄭に攻め込むのだが、当然楚の援軍が来た。
寡勢の宋軍を率いる目夷は
楚軍が河を渡る隙を突いて攻撃を仕掛けることに勝機を見出そうとするのだが
攻撃の瞬間に襄公が合図の太鼓を止める。

仁義バグ発動

渡河の最中に攻撃をするのは卑怯であり仁義にもとるとの襄公の主張に
目夷は開いた口がふさがらず
視聴者の我々も口がふさがらず
結局、当たり前のように宋軍は敗走する羽目になったのでした。ちゃんちゃん。

----------------------------

・いやー、なんつーか、
襄公のクオリティの高さをまじまじと見せ付けられたって感じ(笑)
この人はなんというか
性善説…とは違うんだが、
世の中に存在している既存の価値観、道徳観、礼儀
そういったものが絶対的であると信じている人であり
誰もが自分と同じようにそれらを絶対的であると思っているということを疑わないというか
根本的に悪い人間というわけではないんだけど
あまりにもそれらのものを信じすぎているというか
まあありていにいうとアホだ(笑)
なんか、なんとなく頭が弱くて憎めない守ってあげたくなる殿様…という
家来の気持ちはよーくわかるんだが、
基本的にアホなので上に立つ人間としては
はた迷惑以外の何者でもないというのがまた…(苦笑)

・そういう感じなので、捕まった後で助かったあたりは
本当にああよかったですねーという風にホロリとしてしまうのだが、
その後の戦場でのアレは本当にモニタの前であごがあんぐりと開きました(笑)
すいません、正直、舐めてました(−入−)

・でもこんな感じに意固地になると絶対に話を聞かないアフォって
結構現実でも覚えがあるのでやたらリアルだ。

・要するに実力主義の戦国の世では
やっぱこういう人ではやっていけないという話ですな。
平和な時ならまあいいんだろうけど。
こういうパターンって割と多いんだよなー。

・ところで魯といえばこれまでは
嫁さんを斉のシスコンに盗られた挙句SATSUGAIされたり
管仲にはまんまと逃げられたりと
結構さんざんなイメージがあったのだが、
今回はジャイアン楚王に金魚のフン状態の他の諸侯と違って
真っ当なことを言ってたので、だいぶポイントアップした。

・それにしてもなんかこの諸侯の集まりって
同窓会というか忘年会というかパーティーというか
妙にフレンドリーな感じで始まるのが面白い。

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コメント

これも全然気付かなかったのですが、あとで調べたところ、楚成王の中の人が趙雲でした。長坂の時の趙雲がそれで、張山という人だそうです。
by: 静香山人 * 2008/05/30 10:17 * URL [ 編集] | page top↑
>静香山人さん
ああ、確かに、言われてみれば納得です。
ちょい前に「尋秦記」で李牧の役をやっていたので、
それを見てからほぼ顔イメージが掴めるようになりました。目力のある男前な演員さんですよね。
確か武術畑の出身だとか。実際長坂の時の趙雲は結構動いてましたね。
今度公開される映画「赤壁」では黄蓋役だそうです(その後、変わっていなければ、ですが)。
by: Manbo * 2008/05/30 20:17 * URL [ 編集] | page top↑
なんでしょうねこの人は(笑)
「あーあ、しょうがねえなうちの殿様は」と思いながら、なんとなくほっとけなくて、みんなで迎えにきちゃったのに爆笑してしまいました。その前に、解放されて諸侯の後ろからちょこちょこ階段を昇るあたりもそうでしたが、どうにも憎めないんですよね、この人。

あの迎えにきた場面でも、公子達を謀反を起したかどで粛正するという王様だっていてもおかしくないんだけど、この人ときたら、”家出してやる”ですから(^^;

おなじしょうもない君主でも、色ボケとか妹萌えの人たちとはだいぶ印象が違います。


by: うちゃ * 2008/07/17 23:23 * URL [ 編集] | page top↑
>うちゃさん
あ、うちゃさんもわかりますか、その感じ(笑)
要するにこの人の場合、これまでのダメ連中と違うのは、
基本的に悪いことをやってるわけじゃなくて、
単にやってることが思い切り「ずれちゃってる」ってだけなんですよね(^^;
で、しかも本人、そのことに自分で気がつくと
「わしが悪かったよー」って反省するから、
やっぱどうも放っておけないというか、かわいらしいというか…(笑)
王様としては明らかにダメなほうのはずなんですけど、
逆に家来たちはみんな一丸となってそんな王様を支持してるというのが、
また妙に可笑しいんですよね〜。
トホホな感じの音楽と、妙に突き放したナレーション(笑)のおかげで
コレマタここまでのどのお話とも違う、独特な色の一話でした。
by: Manbo * 2008/07/17 23:42 * URL [ 編集] | page top↑

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