鄭で庄公ががんばっていたその頃、
同じく諸侯である衛の国では恒公が国王をやっていた。
彼には二人の弟、晋と州吁がいた。
晋は淫乱で好色、
正夫人の邢氏に加えて父の妾・夷姜を
自分の妾にしてしまったというとんでもない男だ。
いっぽう州吁のほうは昼間っから悪友の石厚とつるんで
町中を馬車でブイブイ乗り回し、
町民をいじめてやりたい放題というこれまたロクでもないアフォ男。
石厚の父であり重臣の石碏は
庄公が弟の段を片付けたことに倣って
このダメ弟どもをとっとと処分するべきだと恒公に諫言するが、
恒公は取り合わない。
結局これが祟って恒公は弟の州吁によって暗殺されてしまった。
なんでかっこつけて刺すんですかもちろんこんな無茶をやってみんなが付いて来るわけはなく
州吁は石碏に頼んで周と親しい陳候から天子へのとりなしをお願いした。
もうこんなバカ息子は知らんもんね石碏は事の次第を全部報告したので、
州吁は石厚と一緒にさっくりと処刑され
残された晋が思いがけず国王の座を継ぐことになり、宣公になった。
こうしてことは丸くおさまったかに思えたのだけど
宣公の色ボケは変わらず
夷姜との間にできた太子・急子の嫁として嫁いできたハズの
斉の国の姫・宣姜を自分の妾にしてしまった。
十七年が過ぎ、宣姜は宣公との間に寿と朔の二子を設けていた。
本来嫁ぐはずだった相手に愛してもらうこともできず
宣公は女を人扱いしておらずで誰からも愛されない宣姜は悲嘆に暮れ
公子・朔がその隙を縫って暗躍する。
おまえは人の皮をかぶった悪魔か急子は宣姜との不義を父に疑われて暗殺されそうになり、
兄を案ずる寿がその身代わりとなって死んだ。
急子もまた絶望して自害し、
残された女たちには何もできることはなかったのだった。
鄭の庄公と衛の宣公は同じ年に死去したが
衰退した衛の国はこの後、勢力を盛り返すことはなかった。
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・今回の主役は色ボケ気違いの宣公というよりも、
その彼に翻弄され正気を失うか自ら命を絶つかしか選べない
女たちのほうだったのかも知れない。
業が深すぎ@@
・邢氏は結構まじめに夫のことを愛していたみたいだな。
けど夫のほうは自分を愛してくれず
つぎつぎ妾をとっかえひっかえ楽しんでいたのが腹立たしい。
そして妾のほうは寵愛など望んでいなかったというのが何とも…
・にしてもまあ、父ちゃんの女を頂いてしまうのはまだしも
息子の嫁さんまで食べてしまうとは、むちゃくちゃだ。
こういうとんでもない逸話は洋の東西を問わないねえ。
・あと急子については
せっかく弟が身代わりになってくれたんだから
アンタは生きなきゃ駄目でしょうが…と言いたくもなったが
まあそこまで強い人ではなかったということか…
なんか今回はほんと被害者ばかりだったな。
・しかし前回までで鄭の庄公が描かれているので、
今回は同じ時代の別の場所での出来事というのが
なんだか面白く感じる。
最後のナレーションでさらりと庄公の死が告げられると
もう歴史の流れが先へ進んでしまうのかと
ナントモ感慨深くなりますね。