多格多親王冷徹(決して「冷酷」ではない)で器も大きく頭も回る
ちょっと過激な漢人抹殺思想がなければ
かなり良い武将であり親王であったと思われるこの人
結局序盤に登場してから最後までずっと敵役として君臨していた。
最終回のまさかの青干剣vs由龍剣の戦いは
当人たちならずともワクワクしたものだった。
惚れた明慧相手にもかなり一途で
ワガママ言われてもきちんと聞いてあげる優しさもあり
冷たくされるとヘソをまげて引き篭もるなんてかわいいところもある
まあ面白い人だった。
これでちょっと過激な漢人抹殺思想さえなければ
丸く収まったんだがなぁ。
…って、それじゃ話が始まらないですけど(笑)
飛紅巾晦明大師の因縁の相手・白髪魔女に育てられた砂漠の鷹の女首長
最強のツンデレ女・飛紅巾はその鮮やかな美しさと抜き身の刃のような鋭さで
物語中盤の我々を虜にした。
まあその後、明慧お嬢さまの登場で
やや霞んでしまうわけだが…
それでも冷たくされてもどんなに酷いことを言われても
報われぬ想いにひたすら殉ずる彼女に対しては
もはやツンデレなどという茶化したような言葉は申し訳ないくらい
純粋に愛に生きていた。
飛紅巾と雲驄、どちらかならともかく
二人ともが死んでしまったことによって
心にぽっかりと開けられた穴は決定的となった。
この娘は雲驄のことを「楊雲驄(ヤンイェンツォン)!」って
最初から最後までずっとフルネームで呼び続けるのがいいんだよね。
もういかにも、らしくて、つい微笑んでしまう。
納蘭将軍いちおう正式な名前は「納蘭秀吉」というらしい。
第一話から登場したモーニングスター攻撃はインパクト抜群
しかしその直後さっそうと登場した傅前輩のおかげで
以後は七剣から逃げ惑う不運な人になってしまった。
愛する娘さんは逃避行のあげくに精神崩壊しちゃうし。
まあとりあえず生き残れただけでも良しとしておくか…
劉郁芳いろいろあったが
紆余曲折を経て落ち着いたこの娘は
飛紅巾や明慧お嬢さまという強力なヒロイン勢の前に
決定的に空気の読めないバタ臭い顔をした田舎娘へと転落した(ひでえ)。
すいません、言い過ぎました。
でもまあその田舎臭さが良いんです…という意見もあるし、納得は行く。
物語開始当初は、鶏を殺すことすらためらっていたあまりにも心優しい彼女が
終盤には自ら剣を取り子供たちを守るため敵を殺すという
このあまりにも大きな変化。
七剣のところで雲驄と志邦が一番変わったと書きましたが、
何気にこの娘も相当変わってたな。
お父さんの分までがんばって生きてください。
劉精一郁芳の父ちゃんであり武荘の頭領
死亡フラグのおかげで不本意な最期を遂げてしまったが
この親父さんは最初から最後までキャラクターがブレることのなかった一人だ。
よっしゃまかせろと言わんばかりに胸をバンと大げさに叩く仕草が
とても印象に残っている。
物分りもよく、傅前輩に対するわだかまりもすぐに捨て
まあ伊達に頭領はやってなかったということですな。
頭領と父親という二つの立場の間で苦悩し、涙を流す姿も感慨深かった。
郁芳がとっとと穆郎やら志邦やらに嫁いでおけば
父ちゃんもうちょっと幸せに逝けたのになぁ。
納蘭明慧お嬢さまの理想はすばらしかったのだけれど
次々と襲い来る非情な現実はあまりにも重かった。
最後は精神崩壊し自らの殻に篭ってしまったその姿は不憫以外の何ものでもない。
親子ともども、死なずに済んだだけでも良かったと思うべきか…
しかし敵味方を超えた絆とか、命の大切さとか
そーいったものが全て結果的にはこのお嬢さまの崩壊のための布石だったってんだから
まったくつくづく容赦のないおそろしいストーリーテリングだよ@@