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というわけで、なんだかんだで二ヶ月かかってしまいましたが、
全38集の同名古典小説改編ドラマ「封神榜(邦題:封神演義)」でした。

…でした、と言っても、
すでに知ってる人は知ってると思いますが、このドラマ、
これだけで完結はしていないんですね。
続集というのが3年後の2009年に作られておりまして、
実質、前編・後編という内容になっているようです。
(その関係か、この上部もタイトルは
正式には「封神榜之風鳴岐山」ということになったようです。)

それはさておき、
ひとまずこの上部についてまとめですが、
おおまかには、とても楽しめました。
基本的には古装ものの革命戦争劇ということで
いつもの古装ワールドを下敷きとして、
そこへ神仙道士が入り乱れてのスーパー反則バトルです。
最新(というのもなんか違う気もしますが)のVFXやいつものワイヤーアクションにより
目の前に描かれ、再現され、繰り広げられる作品世界は、
題材的に画面内に爺率が高いという個人的嗜好も相まって
非常にエンターテイニングなものでした。

要所に挟まれる独自要素や解釈もなかなかうまい具合に盛り込まれており
(といっても、原作との厳密な違いというのは私にはそこまで鑑別できてはいないのですが)、
「三国演義」や「水滸伝」なんかの時にも感じましたが、なかなかのさじ加減です。

ただし、大陸ドラマにありがちな粗っぽさや
悪い意味での突っ込みどころというのも、散見されました。
これは特に尺の都合か、展開が駆け足気味になってきた中盤以降で目立ってきましたが…
まあこれについてはネタバレ込みのところでもうちょい書きましょう。

とりあえず、
ネタバレ抜き範囲はこれくらいにしておきまして、
以下、いつものように最終話までのネタバレ100%で行きます。


 


・ストーリー
☆☆☆☆
原作ありきの作品ではありますが、
ドラマとして、観ていて楽しかったかどうかという点について。
やはり前半~中盤までは文句なしに良かったです。
かなりじっくりと個々のエピソードを丁寧に描いており、
ニヤニヤしながら劇中の人物と一緒に一喜一憂できました。

んが、やはり中盤以降ですね。
大結局までに最終エピソードの蘇護との和解へたどりつくためなのか、
かなり展開が駆け足になってしまいました。
画面に映ってなかった間に解説台詞ひとことだけで済まされたり、
せっかく新しい敵なんかが出てきても、消化作業的にさくさくっと始末されてしまったり。
こうなってくると、キャラクターとの一体感が観ていて損なわれてしまうので、不利です。

ドラマオリ展開のためか、
結構キャラクターが簡単に行き来できちゃうのも、やや気になりました。
姫発やら伯邑考やらが簡単に朝歌まで行けちゃうとか、
なんというか、悪い意味で距離感が感じられなくなってしまいます。
土遁の術その他でテレポートできる姜子牙とかも、
そりゃ確かに出来るといえばそうなんでしょうけど、
「あの時、発ってから、これだけの時を経て、はるばる、ようやく…」とか、
そういった「溜め」というものが失われてしまうというのは、
もったいないんじゃないかという気がします。

+++++++++++++

と、ダメ出しはこの辺で、
やっぱり基本的には面白いんですよね。
特に鬱展開とかいうこともなく、すごくするすると観進んでいけてしまう。
引きも結構おいしいところで切りますしね(笑)
予算とか利益的なものもあるのかも知れませんが、
どうせなら最初から上・下部ということで、ペースを組んで
最初から最後までじっくりやって欲しかったなぁというのは思いました。




・音楽
☆☆☆☆
これは結構良かったです。
主題歌もOP/ED共に好し。
OPについては以前書きましたが、作品の内容を見事に象徴している展開が素敵です。
EDもやっぱサビが良いんだわ。ちょーらん、てぃぇーんつー、うぉーちゃんくゎいふぉんしぇんばーお♪

劇伴曲もとてもよかったです。
ナタ転生の時なんかにすごく印象的に使われていた、OPテーマのアレンジといったように
やっぱそのパターンに私は弱いみたいです。
あとはダンスシーンで流れていたチャンチャラ曲とか、
他にもいろいろ曲を聴くだけで頭に場面が浮かんでくるというのは見事。
これはドラマそのものとの相乗効果ですね。



・アクション
☆☆☆★
肉弾戦については、実はほとんどお呼びじゃないんですよね。
観る側としてはそれよりもむしろ超能力バトルを期待してしまうわけで。
そういう点では、普通の武侠みたいな肉弾バトルがときどきあって、
その分量的にもうちょい少なくても良かったかなという気はしました。
(南宮适とか子嫻とかね。)

肝心の能力バトルについては、なかなか。
乾坤圏とか金磚、風火輪みたいな(あれ? 全部ナタだ?)法宝が
特徴的にCGで再現されていたのは楽しかった。
ただ、本格的にそれらが始まったのが、中盤あたりからなんですよね。
そうなると必然的にペースアップした展開の影響を受けてしまうわけで、
さくっと終わりすぎということも多く、
いまいち相手の法宝の脅威というのがわかりづらかったり、
わかったとしてもさくっと勢いで解決しちゃったりといったことも多かった。
これもやっぱり、もったいないよな~と思う。
十絶陣だって、もっとじっくり観たかったしね。

あと、「これは明らかに人外だろ」というレベルが、
結構曖昧だったのもちょっと気になったかな~(^^;
いや、まあ割と普通にそんな感じがする黄飛虎とかは、まだ良いのかも知れないけど、
他の人まで誰も彼もが武侠もの的な空間戦術をやったり、
剣を振ったらドカンと地面が爆裂したりしてしまうとね。
本来の人外レベルの人たちというのが、際立たなくなってしまう気がするんですよ。
これって、武侠的なアクションを比較的真面目な古装でも普通に持ち出してきちゃうという
あっちの製作者的な常識の、弊害というやつだよな。



・キャラクター
☆☆☆☆★
これまた原作ありきではあるんですが、
とりあえず38集みた限りでは、抜群に楽しかった。

主人公の姜子牙は仏頂面でたまに口の端だけ動かしてニヤリと笑うところが良くて、
Slow&Steadyを体現したような感じで、結構卑怯で悪なんだけど人格者で、
いろいろ強いのかと思えばあっさりとやられることも多くて、
まあとにかく楽しませていただきました。

もう一人の主役と言っても過言ではない申公豹も、ヘタレウザキャラっぷりが最高。
実際はそれなりにやる奴のはずなのに、やることなすこと矮小で、
一挙手一投足がうさん臭くてうそ臭くて小物っぽくて実に良い。
基本的には姜子牙へのコンプレックスという動機もわかりやすい。

紂王も突き抜けたバカップルっぷりが、
このバカップルワラエル
  ↓
いい加減にしろ昏君
  ↓
もうこうじゃなきゃ昏君じゃないよね
的に、一周して楽しめるようになりました。
まあ中盤以降は聞太師が出張ってきて、あんまり出番はなかったんですが…
でも少しインターバル開けた後で、最後に妲己との楽しい思い出がいろいろ蘇ってくると
ほろりと来てしまったわけだから、まあこれも上手いよな~。

本当のもう一人の主役であった妲己(申公豹は「裏」のもう一人の主役なので)も
ビンビンが良かったな~。
まあ妲己というか、千年狐狸精なわけですが、
容赦のない悪女っぷりといい、
身内がみんな殺されて一人になってしまった孤独や、
伯邑考や蘇護、蘇護ママのように
自分ではあるのだけど、決して誰も「自分」を必要としてはくれていないというジレンマなど
本来はどうしようもない悪役のはずなのに、
ときどき不思議なくらい感情移入してしまっている自分がいた。

姫発も生まれながらの王、的な達観っぷりが頼もしく、
姜子牙や黄飛虎、その他自分よりスペックが上と認識する相手に対して
躊躇なくへりくだれる謙虚さが、安心して観ていられた。

…なんかこの調子で書いてたら、どんどん長くなりそうですね(^^;
いっそのこと人物雑感で別エントリに分けても良かった気がしてきた。
ということで、基本的にキャラクター運用については、ほぼ文句なし、と。
展開の都合で本来のキャラクターにそぐわないような言動をする、といったことも
見当たらなかったしね。
オリ展開&要素のおかげで良い目を見た南極仙翁が
ちょっと出張りすぎて鼻につく気もしたが、まあなんとか許容範囲内かな(笑)


 
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